適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

Wake Up, Girls! ★★★★★★★★☆☆

あんまりリアルタイムで見たアニメは感想書かないんですけど、まあせっかくなので

良かった点

・女の子達のサクセスストーリー、および真夢のお話としてはオーソドックスながらそれなりによくできている。まあ無理があるところもありましたがw
・1クールながら、真夢以外の6人についてもそれなりに尺を取って人物描写がなされていた*1
・楽曲の良さ。これはスタッフの功績ですね。特に『タチアガレ!』と『極上スマイル』は好みでした
・ドルオタからおばあちゃんまで、多様な「ファン」の描写。個人的にはここに焦点を当てていたのが一番興味深かったです

悪かった点

・映画を見るのが前提というのは客を選びすぎるという最大の問題点。映画とアニメを両方見て初めて成立する作品という事実
・上に付随することですがアニメ版を単体で見た場合のつかみが弱い。劇場版未見だと序盤で切られてしまうのもやむなしといったところ
・序盤の下衆な下積みは必要だったのか?という疑問。あれが「リアル」なのかな?不快だったしその後普通のアイドルアニメになったので猶更…
・さんざん言われていることですが作画。自分はそこまで気にしない方ですがアイドルアニメで作画が悪いというのはおそらく致命的だと思われる
・尺不足に付随する説得力の欠如。夜逃げしかけた社長や無能の松田、ライブ一回見て改心する母親等、支える側の大人たちの魅力の無さ


全話見終わってみれば、ストーリーとしては「スポ根もの」と形容するのがしっくりくるかな、という内容でした。アイドルが努力で成りあがっていく、みたいな…
思考停止で楽しめる明るい作風ではなかったですが、サクセスストーリーという物語の展開上最終的にはカタルシスが得られるので全く気になりませんでした
アイドルは「物語」だ、という社長の言がそのままスタッフの制作意図だと理解しているのですが、そういう意味では島田真夢の「物語」としては劇場+1クールで
及第点と言えるレベルだったのではないでしょうか。それに加え、「物語」を見るファンの視点を複数描写し、彼ら彼女らから見た「WUG」というものが
浮かび上がるように描いていたのが印象的でした。個人的にはヤマカンのオリジナル作品としてはフラクタルよりテーマを描き切れていると感じます


自業自得な面があるとはいえ作品の内容外で叩かれる要素が割とある不幸な作品ですが、内容は良かったです。色々な意味で次に期待したいですね!

*1:ななみんは若干弱かったかなという印象