適当な日常を綴る’

万年五月病患者が惰性で書き続けるブログ

結城友奈は勇者である・鷲尾須美の章-・勇者の章- ★★★★★★★★☆☆

前から熱狂的なファンがいるのは知っていたので気になっていたのですが、バンダイチャンネルでは2期が見放題ではなかったので機会がなく、Amazonプライムで見放題になっていたのでようやく見ることができました。


中学生の主人公・友奈がある日突然勇者として、仲間と共に異形の敵・バーテックスと戦う、というもので、大雑把に言えば魔法少女ものでしょうか。ストーリーが進むごとに、代償として身体機能が失われることや
友奈たちがいる四国以外の世界は既に滅亡していることなど、世界の真実が次々語られていくのには圧倒されました。そこまでが日常の描写を通して勇者部のメンバーの絆を描く、といった作風だっただけに
残酷な描写や、このご時世にはやや珍しい“セカイ系”のような設定が出てきたのは結構特徴的だったと思います。特徴的といえば、変身して敵と戦う、という作品でありながら、日常パートにかなり重きを
置いている点が印象的でした。勇者部の皆、そして勇者部での日常を守るために戦う。軸が日常の側にあるんですよね。そこの認識が後々話の根幹に関わってくるし、多分話の骨子はこの辺なんでしょうね。


さて、1期は身体能力を失った友奈が最終回で治り、2期も友奈の攻撃で天の神を打ち破る、とまあどちらもハッピー(2期は正確には完全なハッピーとは違うと思いますが)エンドなんですが、個人的にはちょっと
違和感を覚えてしまいました。1期は「人間の強さを信じた神樹が供物を必要としなくなったから」身体機能が戻った、という、一応辻褄は合う設定は語られたのですが、やっぱりちょっと釈然としないですよね。
それこそ『鷲尾須美の章』でも描かれたように、「勇者」として今まで何人もの少女達が犠牲になっているわけですよね。言うなれば、今の「セカイ」を守るために、少女達が己の身体機能を失ってまで敵と戦う、という
ところに悲劇性があり、ストーリーが成立していたわけで、それを「人間の絆を信じたから」という理由でナシにされると、じゃあ今までのはなんだったんだ、とどうしても感じてしまう。主眼が勇者部の友情・信頼に
あるとしても、流石にハッピーエンドありきでは?と思えてしまうし(設定上理由はあっても)所謂デウス・エクス・マキナに見えてしまう。天の神にしても、それで勝ててしまうなら今までの絶望って…みたいな…


キャラクターの話をすると、特に印象に残ったのは東郷美森ですかね。1期、2期を通して、狂言回しとして話を盛り上げてくれました。割とこの作品、みもりんの代表作と言っても過言ではないのでは…って今更か( 
あと、作品のテーマ的に、裏主人公はにぼっしーだったと思うので、多分みんな好きなやつですよね。最終決戦で園子が先行する夏凛を守ったのが、戦死してしまったミノさんとの対比になっててアツい展開だと思いました。


セカイ系」と「日常系」という、流行った時代が異なる2つのジャンルを10年代に融合した作品として、割と興味深い作品でした。ハッピーエンドとはやや食い合わせが悪かったかもしれませんけどね(