適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

黄昏 ★★★★★★★★★☆

賢央本戦で引いた縁ということで観ることにしました。「監督はマーク・ライデル」で、「主演はキャサリン・ヘプバーン」。「父と娘の和解を描く」、「ジェーン・フォンダの遺作」ですね。…4つのヒントがそのままあらすじになるやん(
湖畔の別荘で余生を過ごす老夫婦のもとに、長年会っていなかった娘・チェルシーが婚約者と連れ子を伴って訪ねて来るも、老夫婦の夫・ノーマンが邪険な態度を取ってしまい、以前から不仲だったチェルシーが更に不信感を抱く。
旅行中に連れ子・ビリーを預かっているうちにビリーとノーマンの間に親愛の情が芽生え始めて…というもので(要約が下手だから長い)、むしろ話のメインは父と連れ子が打ち解けるところでしたね。単純に釣りが楽しそう。
最後にチェルシーとノーマンが和解するところは特にひねりのない展開ではありましたが感動しました。妻・エセルの仲立ちあってのことだとしても、親子だからこそ、あえて踏み込まないまま、ということもあるんでしょうね。


それよりも見ていて印象に残ったのは「老い」ですね。加齢と共に物忘れはひどくなるし、怒鳴って自分を強く見せようとするし、身体も弱ってくる。実家の祖父のことを思い出してしまいました。誰もがエセルのように
元気溌剌とした老人でいられるわけではなく(そういえばうちも祖母はまだ元気です)、多くはノーマンのように老いに恐怖しながら、それでも自分の身体と上手く付き合って生きている。そういうものなのかもしれません。
深く感銘を受けるタイプの名作ではないかもしれませんが、心に染み入るいい作品でした。クイズで表面的に知識を得るのもいいですけど、実際に触れてみるのも大事ですよね。こういう双方向性、大事にしていきたい。