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明朗・潑溂・無邪気なブログ

テレビアニメの主題歌、そのまま見るか?飛ばして見るか?

最近何度か、「アニメを見る時、主題歌を飛ばす(早送りする)か?」という話題になったのですが、知り合いはほとんどが「飛ばす」派で驚きました。実は少数派だったとは…。
今まで自分にとっては飛ばさず見ることが当たり前だったので、改めて「なぜ飛ばさずに見ているのか?」ということを自問自答するいい機会かな、と思うことにしました。


飛ばす人の意見としては「毎回同じだから」「そもそも曲が好きじゃないから」とか、そんな感じなんでしょうか。あと、もしかしたら「主題歌を飛ばした分次の話が早く見られる」とか
「本編を早く見たい」とか、そういう動機もあるのかもしれないですね。なるほど、こうして挙げてみると特に不自然なことはないような気もします。


…では、自分は何故飛ばさないで見ているのか?ということを考えると、それが当たり前だから。終了。ってなってしまうんですよね。今まで深く考えたことがなかったから当たり前か(
それでは意味がないので、飛ばすことでどういう差が出るか?ということを考えてみました。

1.作品に対する思い入れが弱まることによる損失

主題歌は、後になって作品について思い出そうとした時、一つのトリガーになってくれると思っています。1週間毎に*1少なくとも12回、同じ曲を作品を鑑賞しながら聴く。
これって結構大事なことだと思うんですよね。反復することで、作品の内容と主題歌とが紐付いていく感覚、とでも言いましょうか。時間が経ってからふとしたきっかけで耳にした時に
作品の内容に思いを馳せることができる。主題歌を飛ばしてて聴いてない、という場合はこの体験をする機会が失われてしまうわけで、それって結構もったいないことだと思うんですよね。

2.クレジット欄を飛ばすことによる損失

特にエンディングに顕著ですが、今回は構成この人だったのかー、とか、端役でこの人が出演してたのか!とか、絵コンテに有名な人来てるやん!とか。クレジットから得られる情報って
結構多いですし、それを見ないという選択をするのはもったいなく感じてしまう。オープニングのクレジットにしたって1回で全て見られるわけもなく、何度か見ていて新しい発見がある、という
ことも珍しくないですからね。オタク的な楽しみ方、といえばそれまでなんですが。

3.主題歌が流れている時間は、作品に思いを馳せる時間でもある

オープニングが流れる1分半は前回の内容を思い出しながら頭をその作品に切り替えるし、エンディングが流れている時は今回の余韻に浸る。
この3分、作品を咀嚼する上ではかなり重要なのではないかと思っています。前回のあれがこう繋がってくるのか、とか、この3分の間に気付きが生まれることが多いんですよね。
「そんなのいつでも考えられるやん」みたいに言われましたけど、実際作品を見る直前、見た直後が一番考える機会としては自然ではないでしょうか。思い入れのある作品は別として。

4.特殊演出の主題歌を見逃す可能性

最終回だけ謎SEが入ってる、とかあるあるですけど、単純にいつもとは主題歌が違う、というパターンの時に見逃してしまう、ということですね。後で見直せば別に、とは思うので
これは視聴環境さえあれば理由としてはやや弱そうですけど、やはり「あ、今回いつもと違うな」という驚きを味わえないというのはその分損をしている、という考え方をしてしまう。

5.オープニング、エンディング自体の演出が特徴的な作品

具体例を挙げるとキリないですが、『かみちゅ!』『まなびストレート!』みたいにクレジットと背景が調和している作品とか、『妄想代理人』みたいにオープニングの演出が作品全体の雰囲気に
一役買っている例とか…。この手の作品は何度も見るうちにより愛着が沸きますよね。最初に挙げたところに繋がってくるんですが、やはり主題歌を含めて1つの作品であると思いますし、
本編とは不可分。そして、オープニング・エンディングに思い入れを持つということは作品に思い入れを持つことと少なからず相関関係がある。
自分はそう考えているので、主題歌やクレジットを飛ばすのは、本編の一部を飛ばすのと同じでは?という認識なんですよね。だから飛ばすという発想にならない。


…等々、色々考えてみると、自分にとってオープニングやエンディングは、その作品の世界に入っていくための一種の連絡橋みたいな役割も持っているのかもしれない、と思いました。
別に他の人が物語とどう向き合うかなんて全く興味ないし、この手の話題には正解もないので個々人の自由であることは前提ですが、自分の中では整理がついたのですっきりしました。
つまり主題歌を飛ばすということは、料理を丸呑みするのと同じなのではないか、と。咀嚼した方が楽しめる。折角なら出来る限り楽しみたいですよね。びんぼーしょー(急にエルメス風)。

*1:一気に見る場合はその限りではないですが