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明朗・潑溂・無邪気なブログ

ちっちゃな雪使いシュガー ★★★★★★★★☆☆


一昨日、dアニメストアの新規配信作品一覧を眺めていたら、ラインナップにこれを見つけました。
アニメファンの間で人気があることは知っていたのですが、本編に触れる機会がなく。どうせ一日部屋にいるし…と10時間くらいぶっ続けで、2クールを1日で観終えました(
主題歌の『Sugar Baby Love』は昔から大好きでよく聴いてたんですけどね(むしろ、当時はカバー曲のカバー曲だということを知らなかった)。

暖かな春の風
まばゆい夏の日差し
物憂げな秋の夕焼け雲
軽やかに舞う冬の雪......


四季によって、色とりどりの顔を見せる自然の風景。
実は、それらは「季節使い」と呼ばれる妖精たちが司っているのです。


風を操る「風使い」
太陽の日差しを操る「太陽使い」
雨を操る「雨使い」
そして、雪を操る「雪使い」など......


みんな、自然現象を自由に操ることが出来る妖精の一種なのです。


見習い「季節使い」たちは
早く一人前になるために一生懸命勉強しています。
妖精の中でもっとも難しい職業である「季節使い」を目指す彼らは
修行の一環として、人間界で暮らしながら
「きらめき」を探し、『魔法の花』を育てなくてはなりません。
しかしそんな彼らを人間たちは誰も知りません。
人間は彼らの姿を見ることが出来ないのです。


そんな見習い「季節使い」たちが
人間のサガたちが住む街にやってきました。


公式サイトのあらすじを引用。ミューレンブルクに住む11歳の少女・サガが、ある日、自分にしか見えない妖精・シュガーと出会う、というもの。
設定は引用した通りなんですが、シュガーや仲間の妖精見習いたちが、「きらめき」を探して魔法の花を育てる、というのが大まかな話の流れになっています。
面白いのが、「きらめき」とは何か?という点について、最後まで作中で明言されないところ。それでも、観ていれば何となく分かるような構造になっているんですよね。


サガは、ピアニストの母親を3年前に交通事故で亡くし、祖母と暮らしている、という設定で、この設定が最初から最後までストーリーに深く絡んでくる。
母親の楽譜にシュガーが文字を書いてしまって喧嘩したり、形見のピアノがクラスメイトのグレタの家に売られてしまったり…。
優等生であろうとするサガは、実際に優秀なんですが、一方で自分を追い詰めすぎる傾向があって、しばしば(主にシュガーと)衝突していましたね。
最終的に、亡き母への執着から良い意味で解放されたのは綺麗な終わり方でしたね。シュガーとの別れは悲しかったけど、前向きなエンドだった。


全編を通して、とても丁寧な作りで、とても深夜アニメとは思えなかったですね。NHK教育で放送できるのでは?結構訓話的なエピソードが多かったと思いますし。
キャラデザがコゲどんぼなので少しオタク臭いですが、それこそ『ぴたテン』とか日曜の朝にやってましたしね。キャラといえば、作画もかなり安定していたと思います。
反面、ものすごく劇的な展開、というものはあまりなかったので、ドラマ性を求める人には合わないかも。あと、劇伴もとても良い。お祭りの民族音楽っぽい曲とか好きです。
一つ欠点を挙げるとすれば、多分人間で言うと20歳くらいのジンジャーに言い寄る長老様がめっちゃキモかったことくらいかな…。下手したら孫くらい年離れてるし、犯罪だろ…。


今だとなかなか聴けないような時代を感じるキャストも良かった。やっぱり水橋かおりさん好きだなあ。石毛佐和さん、オタク黎明期によく聴いてたんだけど、今も活動してるんだろうか…。
川上とも子さんが逝去された今となっては、シュガーにもう会えなくなったサガのように、もう聴けない声なんだよなあ、とか、最終回を見ながらそんなことを思いました。