- メディア: Prime Video
友人から勧められたので観ることに。イタリア映画、そういえば今まで観たことなかったな。最近邦画を良く観ていたので、たまには。
職業安定所の紹介でポスター貼りの仕事を紹介してもらった主人公のアントニオ。
自転車がないと仕事は紹介できないと言われ、妻が嫁入り道具の布団を質入れして作ったお金で自転車を質屋から取り戻す。
意気揚々と出勤するアントニオだが、初日に仕事中に自転車を盗まれる。警察に盗難届を出しても自分で探せと言われてしまい…。というストーリー。
なんとも救いのない映画でした。盗まれた方は犯人も見つからず自転車も戻ってこず、自分が盗もうとすると捕まって糾弾される。
教会でのお祈りに構わず老人から情報を聞き出そうとする様子も、息子にレストランで美味しいものを食べさせようとする様子も、そして盗みを働く様子も…全てが痛々しい。
アントニオだけでなく、それを見ている息子・ブルーノの表情もまた痛々しい。映像以上のことは語らない作品ですが、彼が何を思ったのかを想像すると、また辛いですね。
この作品、第二次大戦終戦後数年で公開された作品ということで、当時貧しかったイタリアの様子を記録したフィルムとしても価値が高そうだと思いました。
『素晴らしき日曜日』とかもそうですが、戦後すぐでも、結構みんなたくましく生きてるんですよね。機会があれば他のシーカ作品も観てみようかな。
