適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

素晴らしき哉、人生! ★★★★★★★★★☆


世界旅行という長年の夢をあきらめて、父の営む良心的な住宅ローン会社を継いだジョージは、ある陰謀で会社が窮地に追い込まれ、絶望の末に自殺しようとする。
そこに現れた2級天使のクラレンスは、「ジョージがこの世にいなかったら」という架空の世界に連れていく...


この前観た『スミス都へ行く』が面白かったので、キャプラの作品で多分一番有名なこれを借りてきました。
タイトルしか知らなかったけど、アメリカでは毎年クリスマスの定番として放映される不朽の名作で、誰でも知っているらしい。


天使がジョージの半生を振り返る、という形で子供の頃からのエピソードが語られていく前半部は、まあ良くも悪くも普通かな…といった感じでした。
人が良く、善行を重ねて慕われるジョージは、不運と悪役・ポッターの計略により多額の欠損金を出して横領で訴えられそうになり、自殺を考える。
そこに登場する天使のおじいさん・クラレンスが、「もしジョージが生まれてこなかったら」という架空の世界をジョージに見せる…。
自棄になっていたジョージが、自分の存在価値と、周りの人々の暖かさに気づくラストがとてもハートウォーミングで、国民に親しまれている理由も分かる気がしました。


自分も、自己肯定感がそこまで強いわけではない(けど、騙し騙し暗示をかけながら生きている)ところがありますが、仕事でも、プライベート…は怪しいけど、多分誰かの支えになっている。
人生って捨てたもんじゃないよね、というシンプルながら力強いメッセージがもらえる、良い作品だと思いました。かなりアメリカ的だとは思いましたが。キャプラ作品、手堅いな…。