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明朗・潑溂・無邪気なブログ

輪廻のラグランジェ ★★★★★★★☆☆☆

2期の途中で挫折していたのですが、今回ようやく最後まで見終えました。ありがとうバンダイチャンネル


何といいますか、かなり迷走している作品だと思います。物語の背景となる設定はかなり複雑かつ壮大ですし、公式サイトにはご丁寧に年表解説まであるんですよ
また、日産自動車がロボットのデザインを担当するというのもちょっと面白い試みだと思います。ウォクス・シリーズはどれも個性的な形をしてますし…


それなのになぜあまり評価できないかというと、登場人物サイドがシリアスな展開と悲しいほどに噛み合ってないんですよね…主人公のまどか以下、能天気なキャラが多いんですよ
まどかが持ち前の明るいキャラクターで「話し合えばみんな仲良くなれる!」みたいなノリで問題を解決していくので、いくら複雑な設定があっても機能し辛いという…


ランとムギナミという異星から来たキャラクターもそんな「まどか時空」に飲み込まれていって仲良しワールドを形成するわけですが
これに関わる話が2クールに渡って割と入念に展開されます。そしてその結果、背景となるSF設定についての劇中での解説は乏しくなってしまい
しっかりと理解するためには公式サイト等の「他の媒体」から補完することを余儀なくされてしまっているんですね。
2期の初めに0話として「鴨川メモリア」という回があるんですが、その中で「詳しくは公式サイトで確認してね」という主旨のセリフをキャラが発していたので
そもそも制作上そういうスタンスなのかなとは思うのですが、それでもやっぱり個人的にはこういう壮大な設定をぶち上げた以上は本編を視聴する上で無理なく
設定が理解できるようにはしてほしいと思うんですよね。説明が不足していてキャラクターの魅力で押すだけではカバーし切れていない印象です


壮大な設定とか二国間の対立とか、面倒なしがらみを「ジャージ部」に象徴されるような友情パワーで解決し、しがらみにとらわれない仲間同士の想いの“強さ”みたいなものを
描こうとしていたのかなあ、と想像はするんですが、それにしては後半で払拭するべき細々とした設定に囚われ、「結局よくわからなかったなあ」みたいな感想を抱かせてしまう
ようなオチになってしまったかな、という感があります。また、まどか達の友情パワーがかなり内向きというか共依存気味で、途中からは見てて若干危ういなあと思ってしまい
共感し辛かったのも引っかかりましたね。バカ三人組や田所さんの方にこそ親しみが沸いてしまった分、まどか達については一歩引いて見てしまい、展開に入り込みにくかったです


まあ色々と書きましたが、まとめると所謂“お約束”を外して見た結果ちょっと上手くいかなかったな、という感じですかね。量産型萌えアニメよりはいいと思うんですけど
ナデシコの時も思いましたが、シリアスとギャグの線引きはしっかりさせないとなあなあになってしまって緊張感が出ないですよね( 嫌いじゃないんだけどなあ
あと、「オタクなめんな」ではありませんが鴨川という日本の一地方都市と壮大なSF設定も相性が悪かった気がしますね。スケール小さいんだか大きいんだか…