適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

十二人の怒れる男 ★★★★★★★★★★

十二人のおっさんがキレながら議論しているのを100分観るだけの映画…なのにとても面白い。12人の陪審員殺人罪で起訴された少年が有罪か無罪かを話し合っていくわけですが、一人だけが無罪を主張する。
そして話し合っていくうちに一人、また一人と証言の疑問点に気づいていき、有罪から無罪へと意見を変えていく。陪審員の中には早く終わらせて野球の試合を観に行きたい人もいれば、少年はスラム出身で
クズに違いないから話し合わなくても有罪に決まってると思っている差別主義者もいて、それを議論しながら少しずつ説得していくのがとても面白かったです。月並みな表現をすれば、納得の行くまで議論を重ねること、
そして自分の意見をしっかり持つことの重要性を描いている、ってところなんでしょうけど、この作品を観ていておそらく多くの人が感銘を受けるのは、その中学生でも分かるような当たり前のことが、現実世界では
どれだけ難しいことか、というのが身に沁みて分かるからなんでしょうね。この映画では最後全員無罪で一致しますが、現実の陪審員は…という鋭い問題提起にもなっていますよね。まさに「不朽の名作」だと思います