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マイ・ベスト・アニメ10選② ~学園アニメ編~

他ジャンルについては以下の記事で。
kaitopoketto.hatenablog.com


―――選出ルール―――


・基本的に放送年順に並べる。
・軽く紹介文を入れる。
・順位はつけない。
・複数ジャンルに跨っている作品については適当に分類する。


先日書いた企画の2つ目。青春時代を萌えアニメ全盛と共に過ごした自分としては割と好きなジャンルですし、今でも毎クールのようにこの手の作品を見ているのも事実。だからすぐ選べる。
…と思ってたんですが、10に絞ろうと思うと意外に難しかった。印象的な作品はすぐ思いつくけど、それ以外は正直一長一短…安定感がこのジャンルの1つの魅力なので仕方ないんですが。
なので「n年後でも現在放送中の任意の学園ものより面白い、と言えるか?」を基準にしました。全体的にコメディ色が強いものが多いのは自分の好みですね。

②ー1.『おにいさまへ…』   (制作:手塚プロダクション 監督:出崎統 1991年放送・全39話)

おにいさまへ…DVD-BOX1

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  • 発売日: 2002/08/23
  • メディア: DVD


中等部もある名門女子校:青蘭学園に高校から入学した御苑生奈々子が、学内で大きな権力を持つ社交グループ「ソロリティ」のメンバーに何故か選ばれてしまう。
周囲からの嫉妬渦巻く中、文通している「おにいさま」こと大学生の辺見武彦に想いを寄せる先輩2人の思惑、そしてそこに登場する異母姉妹…一言で言うと「ドロドロしたマリみて」。
百合アニメと誤解されそうですが、決してそうではなく、あくまでヘテロな恋愛、兄弟愛…「」が1つのテーマで、加えて、特殊な空間における特権階級への反撥、みたいな要素もある。
止め絵に代表されるような、所謂「出崎演出」と少女漫画原作との相性がとても良く、宮様やサン・ジュストさまの美しさが際立っていました。そこそこ重いですが、その分面白い作品です。

②ー2.『フルメタル・パニック?ふもっふ』   (制作:京都アニメーション 監督:武本康弘 2003年放送・全15話)


同名のライトノベルの外伝的作品。ミリタリーアクションの本編と異なってシリアス要素は薄く、まさに「学園ラブコメ」という表現が相応しい作品だと思います。作中でかなめも言ってるし。
天下の京都アニメーションの初元請作品であると同時に、京アニ作品で一番笑えるアニメ」でもある(個人の感想です)。宗介のボケとかなめのツッコミによる夫婦漫才が様式美すぎる。
正直ギャグ要素のほうが強いくらいなので、ギャグアニメ10選の方に入れてもいいかな?とも思ったんですが、お手本のような学園ものなのでこっちに。みんなテッサの声で脳を溶かそう。
自分が一番好きなのは「あの」山本寛先輩が演出を手がけた9話「女神の来日(温泉編)」。女子の温泉を覗こうとするだけのくだらない話なのに何度見ても笑える、最高のエピソード。

②ー3.『極上生徒会』   (制作:J.C.STAFF 監督:岩崎良明 2005年放送・全26話)

極上生徒会 Vol.1 [DVD]

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  • 発売日: 2005/07/21
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「私立宮神学園には、教職者よりも権限のある美しき乙女たちがいる。宮神学園極大権限保有最上級生徒会、略して…」(CV:中田譲治)
…という冒頭のナレーションが思い出深い作品。極上生徒会のメンバーはなんと総勢12+1(途中加入)で13人の大所帯ながら、どのキャラにも存在感があるんですよね。…シンディは微妙か?(
メンバーそれぞれに、家が貧しいとか、ボーイッシュだけど可愛い物好きとか、実はスパイとか、忍者とか…。色々な設定が付与されていて、それが明らかになっていくにつれ
生徒会のキャラクターがどんどん魅力的になっていき…傍若無人なみなもちゃんは例外か?( まあともかく、最後の会長を助けに行く、という流れに一応は綺麗に繋がっていく。
萌えアニメと付かず離れずの独特のキャラデザ、ゆるい作風、好みのキャスト、キャッチーな主題歌…様々な要素が相まって、自分の中では特別な作品です。平たく言うと思い出補正が強い。


②ー4.『桜蘭高校ホスト部』   (制作:ボンズ 監督:五十嵐卓哉 2006年放送・全25話)

「桜蘭高校ホスト部」Blu-ray BOX

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  • 発売日: 2011/08/24
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金持ちが通う桜蘭高校に特待生で入学した主人公・藤岡ハルヒが、高価な花瓶を割ってしまったことをきっかけに、イケメンが女生徒をもてなす「ホスト部」で接客することになる、というお話。
基本的には1話完結のコメディ的要素が強く、そこにハルヒや環を中心としたラブコメ要素が噛んでくる感じ。監督自ら演出を担当した13話「不思議の国のハルヒ」とかはちょっと異色かな?
自由なホスト部メンバーにツッコんでいくハルヒというバランスも良いし、ホスト部内の人間関係や部外の家族との関係についても描写されているので、みんな好きになってしまう。
天丼ネタと化した、れんげがモーターでせり上がってくる演出も大好き。軽いBLネタや、キャラデザで敬遠されがちですが、男女問わずお勧めできる作品。自分の中ではボンズの最高傑作。


②ー5.『瀬戸の花嫁』   (制作:GONZOAIC 監督:岸誠二 2007年放送・全26話)


海水浴をしていて溺れた主人公の中学生・満潮永澄が、人魚の少女・瀬戸燦に助けられ、正体を知った者は結婚しなければならない、という掟に則って新婚生活を始める…と書くとラブコメですが
実際はギャグアニメ。2人の結婚に反対する極道の父親、ライバルであるアイドルの留奈、幼馴染の風紀委員・巡、剣士の明乃…。とにかく、多方面からトラブルの種が持ち込まれ
それに主人公が巻き込まれていくというドタバタコメディ。放送当時未完ながらオリジナルでよくまとまっており、原作よりアニメの方が面白い、という稀有な作品だと思います。

②ー6.『とらドラ!』   (制作:J.C.STAFF 監督:長井龍雪 2008年放送・全26話)


お勧め学園もの○○選!みたいなまとめ記事だと120%載っている、学園アニメ界の4番打者。原作が好きすぎて、当時受験生だった自分は、これを見たいがためにアニメ禁を破りました。
目つきが悪いことからヤンキーと誤解されがちな主人公・高須竜児と、凶暴な性格で恐れられているヒロイン・逢坂大河が、互いの親友を好きになったことで協力関係を築く、というストーリー。
ヒロイン3人で誰が好き?という永遠の難問、自分は「みのりん派」でした。以前にみのりんの魅力については記事を書いたので、今回詳しくは触れませんが、URLだけ超貼るぜ~。
何人もの登場人物の思いが渦巻く様子がとてもエモーショナルに描かれていて、作品に引き込まれてしまう。それだけのパワーを持った名作なので、とりあえず騙されたと思って見てほしい。

②ー7.『バカとテストと召喚獣』   (制作:SILVER LINK. 監督:大沼心 2010年放送・全13話)


大沼心ファンとしては、今作がポスト『ぱにぽにだっしゅ!』に位置づけられる作品だと思います。「テストの点数を使ってクラス間でバトルする」という、面白い設定が特徴的。
主人公の明久と瑞希・美波を筆頭に、ラブコメ色がかなり強いのも自分好みでした。設定は割と盛り盛りで、典型的ラノベアニメではあるのですが、ボケとツッコミのテンポが良く
そこそこ登場人物が多いのに、みんなキャラが立っている。パロディネタも豊富。ツボを抑えてくるんですよね。原作も好きでしたが、良い味付けのアニメだったと思います。
「点数を使って勝負するけど、点数そのものだけでは勝負が決まらない」というのがミソで、バカVS秀才、の戦いは見ていて面白かった。秀才側が色々個性的(オブラート)なのも良い。
2期は正直トーンダウンしたかな、という感があったので、ここでは1期のみでの評価、ということで。多分この作品を面白い、と思える人とはアニメの趣味が合いそう。

②ー8.『斉木楠雄のΨ難』   (制作:EGG FIRM×J.C.STAFF 監督:桜井弘明 2016年放送・全250話)

斉木楠雄のΨ難 1 [Blu-ray]

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  • 発売日: 2016/12/14
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超能力を持つ高校生・斉木楠雄を主人公に、彼が通うPK学園で起こる様々なトラブルを描いた学園ギャグアニメ。250話、って見ると多そうに見えますが実際は1話5分なので実質50話くらい。
1話5分という特性上、展開がかなりスピーディーで、見ていてとても心地良い。特に主人公を演じる神谷さんのローテンションなツッコミは最高ですね。キャストもかなり豪華ですし。
ギャグ要素とラブコメ要素の配分も絶妙。好みのド真ん中、といった感じでかなり好きなんですけど、あまり話題になってなかった気がする…。まあ人と好みが合わないのはいつものことですが。

②ー9.『月がきれい』   (制作:feel. 監督:岸誠二 2017年放送・全12話)


川越市の中学に通う3年生、文芸部の安曇小太郎と陸上部の水野茜の2人が、運動会の委員になったことをきっかけにお互いを意識し始め、付き合い始めることになる、というストーリー。
学園ものって、よく「自分もこんな青春したかった」「自分の学生時代と比べて虚しくなる」みたいな感想が散見されるんですが、自分は全然その手の感想を持ったことがありませんでした。
なぜなら、自分の青春は部活動とオタクで溢れていたし、それが十二分に楽しかったから。タイプこそ違えど、自分が経験した学生時代も十分に充実していた自信がある。
…あるんですが、正直言ってこの作品だけはちょっと虚しくなりました。今作で描かれている恋愛って、本当にピュアで、プリミティブなんですよね。アニメ的な装飾が少ない。
そのせいで、中高時代どころか小学校の頃の初恋とかそのレベルが想起されてしまい、見ていてキツい。まあそれだけ上質な作品ということで、悶えたい人にお勧めです。

②ー10.『やがて君になる』   (制作:TROYCA 監督:加藤誠 2018年放送・全13話)


ストーリーが完結していない作品を入れるのはどうなんだろう、とは思いつつも、凡百の学園ものとは一線を画す設定と、アニメ化の丁寧さには一見の価値があるので、最後は『やが君』に。
人を好きになる、という気持ちが理解できない少女・小糸侑が、文武両道の才女・七海燈子に告白される…という、一見「百合」ものですが、その枠を超え、アイデンティティの同定について
描かれていて、ファンから根強い人気があるのも頷ける。漫画の感想で詳しく書いたので割愛しますが、自分みたいに百合がやや苦手な人でも楽しめる作品。2期を待ち望んでいます。

総評

見返してみれば部屋に円盤がある作品を並べてプラスアルファするだけの簡単なお仕事だったのかもしれない。そしてSFやロボがサンライズなら、学園ものはJ.C.STAFFなんだよなあ。
月刊少女野崎くん』『ReLIFE』とか、入れたい作品は色々ありますが、10に絞るならこうかな…。雨後の筍のように乱発されるジャンルですが、当たりを引くと信じて毎クール見てしまう。