適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

Re:ゼロから始める異世界生活 ★★★★★★★★☆☆


放送当時にも毎週見ていたのですが、中盤のあまりの展開のしんどさに辟易して脱落し、そのままになっていました。
劇場版も公開されるみたいだし、観に行くかはともかく一応観ておくか、ということで続きから。三章から観始めたのかな?


まず思うのは、この作品、演出の力がすごいですね。主題歌を幾度となくカットして毎話の入りや引きで魅せたり、凄惨なシーンはとにかく凄惨に描いたり。
「死に戻り」という、ある意味では最強カードを持っていながら、それでもエミリアやレムを助けられずに何度も試行錯誤する。
ここ数年の異世界転生ものだと、ここまで主人公が苦悩する作品ってなかなかないので、今となっては逆に新鮮でした。
18話「ゼロから」とか特にそうですけど、ある程度は負荷のかかる作品でないと、カタルシスもまた得られないんですよね。


また、主人公があまり好感の持てるキャラクターとして設定されていない分、2大ヒロインのエミリアとレムが、有り体に言えばかなり都合の良い、というか
献身的なキャラクターとして描かれているのもバランスが良いな、と思いました。流石にちょっと物分かり良すぎるやろ、とか思わないでもなかったですが
主人公の側を下げることで、相対的にヒロインの魅力を押し上げている。特に何度も死に戻りする中、いつも主人公を支え励ましてくれるレム。人気なのも分かる。


原作が続いているので仕方ないんでしょうけど、ストーリー全体のバランスについては少し気になりました。白鯨との戦い以降、最終話までレムは全く出てこないですし
逆に、三章の序盤でエミリアと別れてから、エミリアも全然出てこない。そして主人公が絶望から立ち直るまでの尺がやたら長い…。
思えば当時の自分が「しんどいなあ」と思ってフェードアウトしてしまったのもこの辺だったか。18話まで辿り着けばそこからは一気に進むんですが、中弛みともちょっと違うこの感じ。


全体を見てみると、割と説明されてない謎とか腑に落ちない設定もありますが、演出の勢いと声優の名演でカバーされている佳作かな、と。映画は…どうしようかな…。