残念ながら参加予定だった東京のコンサートは中止になってしまいましたが、ちょうど届いたので観るか、と。もう劇場で見たのが1年近く前になるんですね。去年もあっという間だったなあ。
当時は原作を読んでいませんでしたが、改めて読んだ上で観ると、こんなに短いのか、と。100分で二年生編を描いているってすごいよな…。まあ『リズ鳥』と分けてるから実質3時間か。
コメンタリーとかあったらもっと良かったのに、と思ってブックレットの対談を開いたら、監督と山田さんはともかく、残り2人が池田さんと西屋さんだったのでなんとも言えない気持ちに…。
原作を読んでからだと、夢ちゃんのくだりとか、色々カットされているシーンが多いことに気付きますね。黄前久美子から見た2年生編、はこんな感じで間違いないんでしょうけど。
希美とみぞれについては『リズと青い鳥』でやってるとはいえ、他はどこかで補完してほしいなあ、というのも事実。当時原作ファンが色々言っていた理由がちょっとわかったかも。
見返してみると、思った以上に目線が雄弁に語っていることに気付きました。特に本番シーン、特典の絵コンテを見ながらだとポイントが分かりやすい。めっちゃ分厚いけど…。
先日、機会があってユーフォの話をしていたところ「2期はイマイチだったんですよね」と言われ、理由を聞いてみると「先輩が部を辞めるとか、つまらないことで揉めているように見える」と。
これ、割と的を射た意見だと思うんですよね。1期に比べると、2期はストーリーにまとまりがない。とにかく「府大会突破」というわかりやすい目標に向かってストーリーが収束していく1期。
それに比べると、2期は希美とみぞれの関係、久美子と姉の関係、そしてあすか先輩。軸はいくつかありますが、その全てが言ってみれば人間関係。散逸しているのはその通りかな、と。
ただ、やっぱり自分としては、これくらい表面化しないまでも、心のなかでは色々あるのが吹奏楽部員だろ、と思ってしまうので、説得力は2期の方が断然高いし、好きなんですよね。
コンクールの意味とは、部活と受験との両立はどうすれば、部内の人間関係は…。『誓いのフィナーレ』でもそうですが、多かれ少なかれ、みんな悩みを抱えながら部活に臨んでいると思います。
「私は頑張れば何かがあるって信じてる。それは絶対ムダじゃない」って言い切ってくれた久美子を観て、当時何か救われたような気持ちになったことを思い出しました。
…でも、今観てもメンバー発表で奏が呼ばれた時の驚きの表情はちょっと面白い。「え、この編成でユーフォ3本なの!?」みたいな。自分も当時は同じリアクションしながら観てたな…。
あと2年生編は、もちろん久美子世代を見ているのも楽しいけど、一学年上、吉川・中川世代に思いを馳せずにはいられないんですよね。吉川優子、あまりに理想的な部長すぎる…。
あれだけ頑張って、泣き崩れてからのあの演説、カリスマ性の塊でしかないな、と改めて思いました。2年生編はこの後が健気で大好きなんだけど、何とか映像化されないだろうか。
観直してみて、改めて大好きな作品だなあ、と思えましたし、3年生編を楽しみに待とうと思います。
そういえばイベントの応募券がついてたから忘れないうちにと思って応募してみたけど、上映会付きなんですね。3時間も一気に観たら重すぎて感情がしんどくなりそう。