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万年五月病患者が惰性で書き続けるブログ

エデンの東 ★★★★★★★★★☆

エデンの東 (字幕版)

エデンの東 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video


旧約聖書の「カインとアベル」を下敷きにしたジョン・スタインベックの原作を、名匠エリア・カザンが監督したジェームス・ディーンの本格デビュー作。


別にいいけど、アマゾンプライムのあらすじが適当すぎる。早押しクイズの問題文かよ…。今気づいたけどPG12だったんですね。どこかにそんな要素あったっけ…?
オタクなので『東のエデン』の方を先に知った…のは流石に大げさだけど、正直一瞬どっちがどっちか分からなくなることはある。


愛情に飢えたことから生まれた悲劇。善悪とは何かを考えさせられる作品でした。優秀で品行方正な兄・アロンを持つ主人公のキャルは、何かにつけ厳格な父に反抗してしまう。
レタスの販売で失敗し、多くの負債を抱えた父を助けようと、世界大戦を機に先物取引で一財産作り、負債分を父親にプレゼントするキャル。
戦争を利用して得た金などいらない、と拒否し、婚約を知らせた兄のように、清い贈り物をしてほしかった、と言う父親。「I hate you!」が悲しくも印象的なシーン。


父親からしたら、子供にお金なんかもらいたくない、というのは当然の感情で、良く分かるんですよね。
一方のキャルは、父親に喜んでもらいたくて、家を出た母親に借金をしてまで得た元手で掴んだ大金なわけで。それを渡そうとしたら拒否されてしまうのは辛い。
でも、もし愛情を受けて育っていれば、誕生日プレゼントに札束をラッピングして渡す、なんて下品な考えはしなかったろうと思うと、それも悲しい。
そこから自棄になった結果、家庭が崩壊してしまう。最後はハッピーエンドのように見えて、あまり幸福でもなさそうだし…。
母親が賎業だったというだけで、あんなに絶望するものなのかはちょっと分からないけど、キリスト教的な価値観の問題なのかな。


一方、アロンの婚約者なのに何故かキャルに惹かれてしまうアブラも良かったですね。作中で成長が見られるキャラクターだったように思います。観覧車のキスは名シーン。
そういえば『東京暮色』はこれの影響を受けてるらしいけど、もっと救いのない話だったような…。そもそも、家庭の崩壊って小津作品では鉄板みたいなところあるしなあ。