適当な日常を綴る’

万年五月病患者が惰性で書き続けるブログ

夏への扉

ぼくの飼い猫のピートは、冬になるときまって「夏への扉」を探しはじめる。家にあるドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。
そして1970年12月、ぼくもまた「夏への扉」を探していた。親友と恋人に裏切られ、技術者の命である発明までだましとられてしまったからだ。
さらに、冷凍睡眠で30年後の2000年へと送りこまれたぼくは、失ったものを取り戻すことができるのか──新版でおくる、永遠の名作。


読書、興が乗ってくると一気に進むんだよなー、ということでベタにこれ。1年くらいは積んでいた気がする。積んでるうちになんか日本で実写映画化してたのは驚いた。
コールドスリープとタイムトラベルを駆使して、失ったものを取り戻そうとする技術者・ダンの奮闘を描いた作品。綺麗なハッピーエンドで読後感も良い。


この前読んだ『ソラリス』がハードだったのに比べると、今作はとても読みやすかったです。ほとんどライトノベルですね。もちろん、60年以上前の作品ではあるけれど。
物語の核となる「文化女中器」の発想がこの時代にあるのは相当な先見の明ですね。令和の世の中は便利家電に溢れていて、家事から開放されることの大事さを改めて実感する。
個人的には、株券を巡るストーリーがアメリカ的だな、と思いました。最近暇潰しに投資について色々調べていたから、結構身近に感じられて楽しめたのは思わぬプラス要素だった。


あと、「The Door into Summer」って表題のセンスがとても好きだし、「夏への扉」に言及して始まって、同じく「夏への扉」に言及して締めくくる、という構成がとても綺麗でしたね。
最近ご無沙汰すぎたけどやっぱり読書は楽しいので、もう少し似た系統のSFをいくつか読んでみてもいいかもしれないなあ。それこそ誰でも知っているような有名なやつを。