適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

午後の遺言状 ★★★★★★★★★☆

遂にヤクルトが優勝してしまった。阪神ファンとしては悔しいけど、今日の糸原のタイムリーエラーは申し訳ないけど笑ってしまったし、今年を象徴する負けだったのでは。
コロナ禍というのもあって、今シーズンは虎テレに加入してホームゲームをたまに観戦する程度でしたけど、常に上位争いをしていて本当に楽しかった。ハラハラもしたけど。
その上で、これだけ勝って2位なら十分…と言うとアレだけど、よく頑張ったよなあ。2008年もそうだけど、後半戦のライバルチームの勢いが常軌を逸していたから仕方ない。
新人がこれだけ活躍していれば来季以降も期待できるだろうけど、2位だったのはスアレスが大車輪の活躍をしたのが大きいだろうし、ここがどうなるかだよなー。
よく観ていた頃にずっとスタメンマスクだったし、成人式のスピーチにも来てくれたしで、矢野監督はかなり好きなので、引き続き頑張ってほしいところです。
個人的な今年のベストゲームは、先月頭に大山がビエイラからサヨナラ2ランを打った試合ですかね。まだCSもあるけど、オフが短いからこれ以上の怪我なく終えてほしい…。

夏の蓼科高原に、女優・森本蓉子が避暑にやって来た。彼女を迎えるのは30年もの間、その別荘を管理している農婦の豊子だ。
言葉は乱暴だがきちんと仕事をこなす豊子に、庭師の六兵衛が死んだことを知らされた蓉子は、六兵衛が棺桶に乗せたのと同じ石を川原から拾って棚に飾る。

今の言葉だと「終活」を描いた作品、ということになるのでしょうか。避暑に来た高原で、次々に事件が起こり、それを通して「生」について考えを巡らせる。
亡き夫の不倫を突如知らされたり、仕事仲間が認知症になっていたり、心中したり。これだけのことがあっても、蓉子が次の芝居に切り替えられるのは年の功なのだろうか。


観ていて、人生について、また結婚について、しみじみ考えさせられました。牛国夫妻は幸せだったように思うし、一方で、蓉子の人生もまた幸せでしょう。
仕事でも家庭でも趣味でも、何か生き甲斐を見つけることが長く生きていく上では必要なんだろうか。長く生きられる保証なんてないけど、心に留めておきたいですね。
そして亡くなる命がある一方で、世代は受け継がれていく。豊子の娘や結婚の儀式は、その輪廻を表していて、性的なサービスシーンもそれを意識させるためだったんだろうな。


杉村春子乙羽信子、お二方ともこれが映画タイトル通りの遺作になったらしいけど、流石の存在感。丁々発止の舌戦は見応えあったなあ。
杉村さんの出演作は2桁はゆうに観ていると思うけど、多分乙羽さんの方は全然観ていない気がするので、他の新藤兼人作品も観ていきますかね。