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ビルマの竪琴 ★★★★★★★★★☆

太平洋戦争末期、井上隊長率いる部隊はみな音楽好きで、特に水島上等兵の弾く竪琴は、隊員たちの心に滲みた。戦争が終わり、井上部隊は収容所へ送られることに。
水島は一人、戦争終結を信じず立てこもる日本軍部隊の説得に派遣される。だが、彼の説得は聞き入れられず隊は全滅する。


ビルマの土はあかい 岩もまたあかい」


ビルマの竪琴といえば竹山道雄。まだ脳にこびりついている記憶。北林谷栄さんの出演作品を求めて、有名なこれを観ることにしました。
カタコトの日本語を話す現地のおばあさん役だったんですが、今回もなかなかに強烈なキャラクター。「アリガトアリガトネー」が好きです。


部隊視点と水島視点が切り替わることで、水島がなぜ隊へ戻らなかったのかが映像で語られるのが良いですね。最後には手紙という形で明示もされますが。
第二次世界大戦でのビルマ戦線、有名なインパール作戦くらいしか知らなかったので少し調べてみたのですが、日本軍の壮絶な戦いぶりがあったんですね…。
カラーでもリメイクされたらしいけど、今作は白黒でも十二分にその悲惨さと、水島の思いが伝わってきたので、こちらで観て正解だったかな。


あと、日本軍とイギリス軍を繋ぐのが『埴生の宿』というのがすごく良かった。今作のキーの一つになっている「音楽の力」、こういうテーマ好きなんだよな。
例えば『二十四の瞳』なら『仰げば尊し』、『秋刀魚の味』なら『軍艦マーチ』、『さびしんぼう』なら『別れの歌』みたいに、歌が印象的な作品は記憶に残りやすい。