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わが谷は緑なりき ★★★★★★★★☆☆

わが谷は緑なりき(吹替版)

わが谷は緑なりき(吹替版)

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ギリム・モーガンの一家は、10歳の末っ子のヒューをのぞいて、すべて炭坑で働いていた。彼等はみな応分の収入があり、平和だった。
家族の受ける給料は家長のモーガン老によって保管され、家庭のために決められた使途にあてられていた。

今日はジョン・フォード監督作品。多分今まで観たことはなかったかな。西部劇のイメージがあるけど、今作はそうではなく、炭鉱が舞台。
先日観た『にあんちゃん』を思い出すストーリーだったので、おそらく「炭鉱を舞台にした作品」というものは、日米問わず似たような筋書きになるのかも。
つまり、労働讃歌、家族愛であったり、石炭から石油への転換による賃下げや閉山であったり。ラストシーンは炭鉱の行く末を予感させるものでしたし。


ハートフルではある一方、劇的な事件はあまり起こらない作品ですが、グリュフィード牧師とアンハードの悲恋は印象的でしたね。
現代なら間違いなくハッピーエンドにしそうなものなのに。アンハードも結局結婚しても幸せにはなっていないのが切ない。


現代なら、といえば、主人公のヒューが昔を思い出す、というストーリーなのに、炭鉱を出る経緯が何も語られなかったのも新鮮だったかも。
それこそ、ラストシーンと冒頭の回想を合わせて考えれば、経営が立ち行かなくなったのかもしれませんが。アカデミー4作も取ったんだっけ、他のも観てみようかな?