適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

タコピーの原罪

地球にハッピーを広めるため降り立ったハッピー星人・タコピー。助けてくれた少女・しずかの笑顔を取り戻すため奔走するが、少女を取り巻く環境は壮絶。
無垢なタコピーには想像がつかないものだった。ただ笑って欲しかったタコピーが犯す罪とは…!?


日曜日にネカフェに行った時「何か短時間でサクっと読める漫画ないかなー」と考えて、そういえば最近話題になってたこの作品ってすぐ完結したのでは?と思いつく。
調べてみたら2巻で完結していたのでぴったり。「わ わかんないっピ…」しか知らなかったし、ネタバレを踏んでいない分、新鮮な気持ちで楽しめそうだったので。


なんか鬱漫画らしい?くらいのイメージはあったのですが、エグいイジメを受けている描写でまず驚いたし、イジメている理由が明かされてまた驚く。救えない設定だった。
主要登場人物は少ないながら、全員に重いバックボーンがあるという。クソ女かと思っていたまりなちゃんが、読んでいくとむしろこっちの方がまとも寄りでは…と思わされる。
絵はあまり上手いとは思わなかったけど、今作に関してはちょっと荒れたタッチの方がインパクトに寄与していたかな。シンプルなデザインのタコピーとの対比にもなってるし。


個人的なピークは人死にが出たところだったのですが、タイムリープ設定を活かしたどんでん返しや、そこからのハッピー?エンドへの流れ等、綺麗な構成だったかと。
胸糞悪い設定を盛り盛りにしつつも、意外に不快感の限界は超えないように計算されているようにも感じられ、適度なストレスとカタルシスを得られる短編作品だったと思います。
でも、仲良し百合エンドは若干肩透かし感も。結局父親がクズのままなのか…?まあ、「対話」が救いの鍵になる、という落とし方は結構好みだったからいいか。


ただ、一気に読んでみて思うのは、これは多分更新に合わせて1話ずつ読んだ方が楽しめただろうな、ということ。引きが上手いので、次回更新まで色々考える時間が楽しそう。
自分1人で咀嚼して楽しむスタイルなのであまり流行に乗ることはないのですが、今回に関しては乗ってみてそれなりに楽しめたし、ミーハーもたまには悪くないですね。