適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

生き方

早朝からボランティアの草刈りに駆り出され、疲れてベッドに横になっていたら土曜が終わりそう。買い物行って家事をやらないと…。

刊行10年目にして100万部を突破した、不朽のロング・ミリオンセラー!
二つの世界的大企業・京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた「経営のカリスマ」が、
その成功の礎となった「人生哲学」をあますところなく語りつくした一冊。
夢をどう描き、どう実現していくか? 人間としてもっとも大切なこととは何か?
――サッカー日本代表長友佑都選手、野球日本代表監督の小久保祐紀氏など
トップアスリートも座右の書としてその名を挙げる、「究極の人生論」。


元々は6月に誕生日プレゼントでいただいたのに、積んでいたら訃報が…。ご冥福をお祈りします。しかし、このタイミングで読むとものすごいミーハーみたい。
幸福論の類はいくつか読んだので、この本もその系統なのかと思っていましたが、どちらかというと「働き方」に近い。自伝的要素も強く、稲盛氏のマインドがよく分かる。


「具体的なイメージを持って取り組むこと」の重要さは、他の自己啓発書でも書かれていた気がしますね。それだけ経験に裏打ちされた成功哲学なんでしょう。
漫然と生きていると何者にもなれなくなってしまう、というのは耳の痛い話ですが、これも事実だろうなあ。今の環境、漫然と生きやすいんだよな…。
「高学歴な人ほど悲観的で挑戦を避ける」というのも面白い指摘だと思いましたね。構想は楽観的に、計画は悲観的に、実行は楽観的に。難しいけど、かなり正鵠を射ている。


後半は仏教色が強くなっていき、因果応報の原則が説かれていました。外交について言及されているところとか「理想論だろ」とちょっと思ってしまったのは事実。
ただ、この本の主張を考えると、まず遠くても理想を掲げてから、具現化するために一心不乱に努力するのは筋が通っている。高度経済成長を支えた昭和のビジネスパーソンの人生論だなあ。


働き始めてからそこそこ年月が経ちますが、労働は飯の種だろ、という思想は特に変わっていないので、正直言うとついていけない部分もありました。意識の高さは見習いたいけれど。
一方で、これは働きだしてから少し考えが変わったのですが「労働によって人格が涵養される」という主張はその通りだと思うし、そのためには、仕事を好きになるよう努力するしかない。


しかし、読んでいてひしひしと感じたけど「額に汗して働くことこそ尊い」みたいな社風の京セラ、自分は絶対馴染めなかっただろうな…。そもそも入れないだろというのは置いといて。
働く上でのマインドはとても参考になったけど、弱っている人が読んだらダメージを受けそうな骨太の人生論でした。ただ、マジで働きたくない人とは対極の存在の会社だろ…。