適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

かがみの孤城

例年のように、正月休みの最終日は半日出勤なので、1日フリーなのは今日が最後。今年はカレンダーの巡りが微妙だったからあまり休めなかったなあ。


学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。
輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。


kaitopoketto.hatenablog.com


年末年始の休みで時間もあったので、映画を観た帰りにそのまま本屋で上下巻を買って帰宅。
元日は体調を崩して寝正月だったので、ひたすら寝つつ、ベッドの中で読み進めていました。まだ喉が痛い。都会の空気が喉に合わない説あるな。それか実家の自室が埃っぽいのかな。


映画では削られていた、7人についての描写が原作にはあって、より深みが出ていたように思いました。マサムネとか。昔こういうやついたわ…。
一番印象に残っていたトラウマシーンは、原作でもきちんと(?)怖かったですね。1人称視点で語られているからこそかもしれませんが。
結末を知っているとはいえ、読んでみると伏線回収の鮮やかさが心地良い。こういう心地良さは、映像より文字媒体の方が感じやすいと思います。


作品自体の感想は映画の時に書いたのであまり繰り返しませんが、思春期の心の不安定さがもたらす「いじめ」、なくすのは無理だと思ってしまいますね。
クラス内での立ち位置を計算し、生き抜くために善処する。自分の経験だと、標的になりそうになった時は、子供なりに頭を使って回避に努めた記憶があります。
あの空間が世界の全てであるがゆえに、そこは全てではない、と言ってくれる、信頼に足る大人がいればいいんですけどね。現実はあの担任みたいに無理解なのかな…。


せっかく昨日「実用書や漫画以外で読書をする」という目標を立てたことですし、他の辻村深月作品をどんどん読んでいこうかな。
調べたところ読む順番なるものがあるらしいので、それに従って読んでいこうと思います。古典以外の文学読むの久しぶりだけど、結構すぐ読めるな、と実感したので。