適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

V.T.R.

辻村深月の長編ミステリーから物語が飛び出した。「スロウハイツ」の住人を受け止め、支えたあの作家。
物語に生きる彼らと同じ視線で、チヨダ・コーキのデビュー作を味わおう。『スロウハイツの神様』の世界へようこそ。
「ねえ、ティー。一人ぼっちにならないで。アタシはあなたを愛してる」。解説・赤羽環。


順番通り?というか、『スロウハイツの神様』を読んだので、そのスピンオフを。
若者にだけウケる、コウちゃんのデビュー作ということで、いかにもラノベらしい尖り方をしており、「あー、確かに子供の頃に読んだらハマるかも」と思いました。
持ち味?の叙述トリックっぽいオチは今作にもあって、どうオチるのか分からないままに残りページが少なくなっていて疑問だったところで驚かされましたね。
ただ、このオチだと、Jはどういう感情でティーと接していたのだろうか。当然、知ってたってことになるんですよね?


あと、解説が赤羽環というのが粋ですね。奇しくも、先日『スロウハイツの神様』の感想に書いたのと同じようなことが書いてあって共感しきりでした。
人生のハイライトは、大人時代とは限らない。良いか悪いかは置いておいて、今の自分の元になったのは間違いなく10代の自分なわけだしなあ。

辻村深月の小説
2016年に漫画化
クリエイターや作家が主人公
シェアハウスが舞台


スロウハイツの神様』(★4)


そういえば、ふと思い出してメモから引っ張り出してきたけど、この群、全部2つ目がメディアミックス系のヒントだから、小説を読んでるだけでは2確できないですね。
スロウハイツだけ、刊行から10年近く経って漫画化されているというのが珍しいから、覚えておくと押せるのかも。…いや、もう押す機会ないんですが。