適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

銃・病原菌・鉄(下巻)

新大陸のインカ帝国の大軍勢が、旧大陸から来た少数のスペイン人に征服されたのはなぜか。
強力な武器と強力な病原菌の有無によると言われているが、ではなぜその逆は起こらなかったのか? 
インカ人が欧州に遠征、あるいはアフリカ人が北半球に攻めいらなかったのはなぜなのか? 
この問いへの回答を、大陸のかたちや気候、植物と動物の分布と農耕牧畜の発展との関連など、
科学的実証データに基づいて圧倒的な説得力で提示する。
歴史の見え方が変わる話題の書。


先月のうちに読み終わっていたけど、そういえば感想を残していなかったので。
上巻を読んだときに、下巻は各論かな?と予想していたのですが、予想通りというか、中国文明の特殊性や、オセアニアの文明発達が遅れた原因、アフリカの文明などの各論が中心でした。


反対説をいちいち取り上げていく上に反復が多いので、下巻もとにかく冗長。面白いのは面白いんだけど、インパクトは上巻を読んだあとだと少し薄れてるぶん、長く感じてしまいました。
オセアニアというかポリネシアに作者が詳しいのは分かるけどちょっと紙幅割きすぎ感があるんだよなあ。中国とアフリカの文明に関する考察は比較的面白かったかな。
地理的結びつきが強すぎても弱すぎてもダメ、と考えると、ヨーロッパと中国で文明が発達したのは妥当だったと。まあ、知的好奇心を満たすだけなら上巻だけでも十分だった気はしなくもない(