映画感想
楽しいだけで特に何かが残るわけではないですが、アトラクションとしてとても楽しめる、「こういうのでいいんだよ」的な作品だと思いました。
今回はかなり窮地に陥ってしまったわけで、このまま1年とか待たされるのはなかなか辛いというか、生殺し感が半端ないですね。
サックスの格好良さを、映画館の音響で体感できたという点において、有意義な映画体験だったと思います。
レナードがセイヤーに「眠ってるのはあんただ!」と糾弾するシーン。「人間は何のために生きているのか?」という重いテーマを考えさせられました。
家の下層へ潜る過程で、意識の底に沈んでいた記憶と対面するという演出が面白かったです。
「子供らしさは大人の幻想」、その通りすぎる。まあ自分は当時から特に内面が成長してないだけともいう。
今作は正に「そこに山があるから」を描いた作品でした。
ちょっと演出過剰のきらいもあるので、正直…と思うところはあれど、作品のメッセージは映像で十分に伝わってくる、良い作品だったと思います。
前半で他愛のない日常を描写してから、その喪失を描くことで、日常の愛おしさを強調している、ということでしょうか。多分、原作の意図もそういう方向なんでしょう。
若者たちが「未来向きの今」を感じられるような前向きなファンムービーだったと思います。
今作の魅力は、とにかく山王との試合描写に尽きるでしょう。3DCGでも違和感が全くない。
一番刺さるであろうジュブナイル期はとっくに過ぎていますが、それでも、学校社会独特の閉塞感の描写が上手く、当時を思い出して色々思うところがありました。
普段は恋愛作品を見ても劣等感や羨ましさは特に感じないのですが、この作品に関しては、「大学生の頃にこんなイタい恋愛できたら楽しかったかも」と思ってしまった。
「お互いの短所も含めて愛せる」というのは、それこそ”ウルトラロマンティック”な理想形ですが、ティーンのラブコメらしい純愛だし、綺麗なハッピーエンドだったかな。
異世界転生、最強すぎるのも考えものですね。
歯医者とか、ラーメン屋とか、サウナとか、殺しもバリエーション豊かだったし。結局はインテリヤクザが最強ということなのだろうか。
監督も賛否両論は覚悟の上だったらしいのですが、東日本大震災を直接経験していない自分ですら、後半は胸が苦しくなりましたね。
2時間という枠の中に収めるためにデフォルメされてはいるものの、お仕事モノとしての完成度が高く、アニメファン以外でも楽しめる佳作でした。
墓を踏み荒らす、密猟者のキャンプ地に火を放つ、見せしめに首吊り刑の真似をする…。どんどん狂っていく彼女を演じたシガニー・ウィーバーに脱帽。
ラストの「私」のセリフとか、城ヶ崎先輩の「kaorisan」Tシャツとか、ちょっとニヤリとするような演出があったのもポイント高い。ファンムービーですね。
有名?だと思うインディアンの襲撃シーンは、当時アレをどうやって撮影したんだと思うくらいの迫力。死人出なかったのか…?
異常者が次々出てくるせいで謎の緊張感があって目が離せなかったし、意外に楽しめた作品でした。
今作が珍しいなと思ったのは、そこまで裕福でない家庭を描いていること。小津作品って、結構上流階級というか、裕福な家庭を舞台にしているイメージだったので。
お洒落な雰囲気なのは分かるんですが、ストーリーはあまり面白くなかったかな。すれ違いが題材なのは少し『シェルブール』と似てるけど、群像劇なのでどれもあまり深掘りしない。
当時のままの『アイカツ』がありつつ、それぞれの道を進んでいく…という理想的なお話を観られたあとに、続編決定!という。情報過多すぎた。絶対観に行きたい。
迷路のような街並みが秀逸なカメラワークでうまく描写されている上に、『謎の少女、再び』を始め劇伴もかなり秀逸。
アニメとはかなり毛色の違う作品でしたが、趣味を楽しんでいる社会人としてはかなり共感でき、また心温まる素晴らしい映画でした。
恋愛においては、当人たちの気持ちと同じか、それ以上にタイミングが大事になることもある。
スノーボールアース仮説やカンブリア大爆発等々、子供の知的好奇心を刺激するに十分な用語が出てくる上にタイムスリップモノ。結構真面目なSF作品でしたね。
求めていたものは観られた上にラストにサプライズもあり、概ね満足できました。綺麗に完結してしまったな、という感じなので、そこは少し寂しい気もしますけど。