うなぎ ★★★★★★★★☆☆

うなぎ [DVD]

先日『復讐するは我にあり』を観た時に、今村昌平監督の作品観たことなかったし、何か適当に観るか、と思ってこれをチョイス。
「1997年の映画『うなぎ』で役所広司演じる主人公はうなぎを飼っている」→◯、初見では引っかかったなあ。今はもう皆間違わなさそうだけど。

妻が不倫している現場を見つけた主人公・山下が妻を刺殺して服役し、８年後に仮出所、うなぎを飼いながら理髪店を営む、というストーリー。
ある日、山下が自殺未遂をした女性を助けたことで、交流を持つようになっていき…というヒューマンドラマ…なのかな？

冒頭の濡れ場が強烈ながら、そこからは淡々と進んでいく感じ。理髪店を営むうちに、地元の人々と交流を持っていくのはハートウォーミングでした。
柄本明演じる刑務所時代の仲間には狂気を感じたし、役所広司も打ち解けたようで目が笑ってないという怖さもあったし。この辺は監督の色なのかな。

そういえば結局、冒頭の妻の不倫を告発する手紙が実は妄想だったのでは？みたいな流れは何だったんだろう。もしあれが妄想だったら山下はヤバい奴になってしまうし。
そこそこは面白いし演技も良いけど、これがパルム・ドールって、フランス人にはどの要素が受けたんだろう？とは少し思いました。受賞＝名作ではないですけどね。