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QMA上達法を考える 第4回 ー「武器」と「防具」で考える形式論(セレクト編)ー

0.はじめに

今まで3回に分けて「QMA上達のために意識していること」を紹介してきました。
今回からは、○×からグループ分けまで13種類ある形式について、自分がどんな印象を持っているか?を書いていきたいと思います。


ただ、書く際のルールを決めないと「四択は嫌い」「エフェクトは好き*1」のような好き嫌いになってしまうし、疎い形式にはあまり書くこともなくなりそう…。
ということで、「①この形式を「武器」(手札)にするなら?」と、「②この形式を「防具」にする(対策目的で予習する)なら?」という、2つの観点から論じていこうかと。
13形式を一気に書くのは疲れるので、今回はまず「セレクト編」として、「○×」「四択」「連想」の3つの形式について書いていきます。


賢竜杯13・出題履歴


また、参考データとして、2019年に開催された、近年最大規模の広域店舗大会「賢竜杯13」での出題履歴を適宜参照していきたいと思います。

1.○×クイズ

1-①「武器」としての○×クイズ


「武器」として○×クイズは、とても強力。これは間違いないでしょう。
正しいと思う方を選ぶ、正解率50%のお手軽形式でありながら、ドツボにハマると全く正解できない。トーナメントや大会で苦い思いをした人も多いのではないでしょうか。


ただ、○×クイズが強力なのは、「確実に正解できる」精度がある場合のみだと考えています。使った人が間違えていたら意味がない。
当然、全く素養のないジャンルの問題でも、50%で当たってしまう形式であるし、しかも対戦相手は3人。そのうち1人くらい、たまたま運良く正解する可能性は決して無視できない。


したがって、○×クイズを武器にするなら、他のどの形式よりも、精度を高める必要がある。定期的に問題追加がされていく以上、一度武器にすると決めたらずっと予習し続けなければならない
ランニング(維持)コストが最も高い形式、というのが自分の認識で、それゆえか、賢竜杯での出題データを見ても、あまり使い手は多くないですね。
一方で、ファイナリストの4人中3人が大会中に使用していた、というのも事実。使いこなせれば強いけれど、使いこなすのは難しい、ということでしょう。
たまに「格上に○×でワンチャン」みたいな戦法を見かけますが、上位陣が○×を対策していないはずがないので、生半可な精度で投げるのは個人的にはオススメできないですね。
以前はともかく、現在のQMAは問題数がとても多いので、○×の運に賭けるよりは普通に自分の得意な形式をきっちり6問正解した方が、いわゆるジャイアントキリングの可能性は高いかと。

1-②「防具」としての○×クイズ


では、○×クイズを対策することで、正解率の向上は見込めるのか?という「防具」の観点から考えるとどうなのか。
○×は対策しなくても50%の確率で当たるから、他の形式を先に対策すべき」という意見には、大筋では自分も賛成です。優先度は間違いなく低いでしょう。
ただ、○×クイズの正解率が低いと、どうしても総合正解率も下に引っ張られるので、ある程度他の形式が安定してきたら、ノーガードよりは少しずつでも対策しておくべきなのかな、とも。
トーナメントでの事故も減るし、やはり「一度見ておく」ことで初見殺しの問題への耐性も上がるので。印象論ですが、「総合80%から更に上を目指すなら捨てるべきではない」かな。


まとめると、自分の「○×クイズ」への印象としては


・「武器」としては非常に強力だが、その分高い精度を求められるため、総合力維持との兼ね合いが難しい(上級者向け)。
・「防具」としての優先度は他形式より低いが、トーナメントモードの予選で事故が減るので、余裕があれば触れておくと安心


といったところでしょうか。

2.四択クイズ

2-①「武器」としての四択クイズ


最もポピュラーな出題形式の1つである四択クイズ。出題履歴を見ても、セレクトで一番人気の形式なのではないでしょうか。
四択クイズの利点として、短期間に繰り返し予習していると感覚的に正答しやすいこと、高得点を狙いやすいため得点差をつけやすいこと、等が挙げられるでしょうか。
○×と違い、対策していないと運良く高得点を取るのは難しいため、手軽さと火力を兼ね備えた形式だと言えますね。


ただ、後述しますが、四択クイズはそのとっつきやすさと「一方通行」の存在ゆえに、武器ではないが対策はしている、という人も少なくない形式でもあります。
また、学問ジャンル以外の四択は、どれも問題数・問題追加数ともに全形式中トップクラスの多さで、精度を追い求めるのは割と手間がかかる、「ハイリスク・ハイリターン」な武器。

2-②「防具」としての四択クイズ


防具として四択クイズを考えるなら、とりあえず全ジャンルの四択を広く薄く対策すべき、というのが持論です。
理由は簡単で、トーナメントでは「四択」と「一方通行」は別枠扱いで出題され、しかも後者の問題は四択クイズの使い回しだから、に他なりません。
四択を対策することで、自動的に一方通行も対策できるので、他の形式と比べて2倍の正解率向上効果がある、というわけです。
というわけで、自分としては、四択は武器として選択しない場合でも、全ジャンルを定期的に少しずつ予習することを勧めます。数字に現れやすい形式なので。


まとめると、自分の「四択クイズ」への印象としては


・「武器」としては強力かつ手軽だが、問題数が多いため安定させるのが難しく、また対策もされがちな「諸刃の剣」である。
・「防具」としては対策が必須レベル。また一方通行とのシナジー効果があるため、トーナメントでの正解率向上が見込める


といったところ。学問ジャンルの四択は比較的問題数が少ないので、コストパフォーマンスに優れた武器だと思っていますが、学問ができない自分が言っても説得力ないですね(

3.連想クイズ

3-①「武器」としての連想クイズ


連想クイズを「武器」として使う時の大前提。それは「できる限り早い段階で回答する(確定ポイントで押す)」ということです。
形式の性質上、最後まで待ってヒントを読んだら消去法で回答可能、という問題は少なくないので、答えるのが遅いと、ほとんどリードを取れない、ということが起こりうる。
即答できればスピード差もつけられる上、相手にプレッシャーもかけられる。対戦において、心理面でも有効な形式である、といえます。
また、大会では、リードしていればゆっくり答え、ビハインドや序盤で差をつけたい時は即答する、と言ったように自分で点数をコントロールできるのも魅力の1つですね。


ただ、そこまで精度を上げるためには、正解だけでなく、どの時点で回答可能か、まで覚えなくてはならないため、イニシャルコストが高い(習得に時間がかかる)のが難点。
その裏返しとして、○×、四択よりは概して問題追加数が少ないため、ランニングコストは低め(維持はしやすい)のも特徴…でしたが、最近は連想の追加も多いのでそうも言えないか。
賢竜杯での出題回数も四択と同じくらい多いので、習得すれば使い勝手の良い形式なのですが、そこまでが長い。ある意味、四択とは真逆の性質を持った形式ですね。

3-②「防具」としての連想クイズ


連想クイズは、「最後までヒントを見ればなんとなく分かってしまう」問題が比較的多いため、対策は後回しにしている人が多いかもしれません。
しかし、連想クイズは最大60文字のヒントに4つの選択肢があり、他形式への応用が非常に効く形式でもあります。
問題文中の単語、ダミー選択肢そのものを問う問題は数多く、他形式とのシナジー効果が非常に高いので、時間はかかりますが全体的な知識の底上げに役立つ形式です。
そのような性質があるので、自分としては、苦手ジャンルの連想を予習してみることを勧めます。闇雲にパネル・キーボード形式の単語を覚えるよりは効率が良くなるかと。


まとめると、自分の「連想クイズ」への印象としては


・「武器」としては、確定ポイントで飛べるなら強力。即答が求められるため、習得に時間がかかる
・「防具」としては、他形式に応用しやすい形式であり、苦手ジャンルほど予習の効果が高い。


といったところ。素養がない前提だと、慣れで解ける○×・四択と比べて復習が必須なので、きっちりプレー時間外に暗記の時間を取れる人向けの形式ですね。

4.まとめ(と、武器を選択する基準のヒント)

というわけで、今回はセレクト群の3形式について、独断と偏見で自分の印象を書いてみました。
どの形式を武器にする際にも言えることですが、強力な形式を使いこなすには、それだけ他の形式より時間がかかるし、新問が増えるというゲームの性質上、維持にも時間がかかります。


例えば、仮にQMAに使える時間を100としたら、そのうち70の時間を使う武器は確かに強力かもしれませんが、その人は他の形式の対策に30しか時間が使えません
一方、40の時間を武器に費やす人は、他の形式の対策に60の時間が使える。実に前者の2倍ですね。社会人は時間が有限なので、このバランスを考えながら、武器を選んでいく必要があります。


自分は元ポケモントレーナーなので、ポケモンの話をします。今から20年以上前、初の「ポケモン」シリーズの公式大会「ニンテンドウカップ1997」のルールは
「対戦は3体VS3体で行い、ポケモン1体のレベルは50以上55以下、かつ3体の合計レベルは155以下」というものでした。
これはつまり、「1体をレベル55にしたら、残り2体はレベル50になってしまう」、ということです。逆に、3体を「レベル52、レベル52、レベル51」にしても良い。
前者なら火力を重視してエースで突破することを第一に、後者はバランスを重視して臨機応変に戦う。実際、各地区の代表選手はどちらのタイプも同じくらいだったと記憶しています。


…何が言いたいかというと、これってQMAにも通じるところがあるよね、ということ。レベル55のエース級の「アニメ&ゲーム一問多答」「芸能順番当て」みたいな形式は確かに強力。
ですが、凡人がそれらの形式を使いこなすためには多大な時間がかかり、そのぶん、他の形式への対応力は落ちてしまう。どのモードでも、QMAでは自選の配点は25%しかありません
したがって、武器を選ぶ際にも、比較的手軽に使えるものをいくつか持っておくほうが対応力が高くなるでしょう。勿論、少しは強力な武器もないと勝ちづらい。そこはバランス配分。
武器だけに傾倒せず、バランスよく予習することが上達の近道ではないでしょうか。次回はパネル編の予定ですが、書くのにだいぶ時間がかかってしまったので、今度は簡潔にいきたい。

*1:別に好きじゃないですが