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劇場版 呪術廻戦 0 ★★★★★★★★★☆

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幼少のころ、幼なじみの祈本里香を交通事故により目の前で失った乙骨憂太。


約束だよ 里香と憂太は大人になったら結婚するの


怨霊と化した里香の呪いに苦しみ、自身の死を望む乙骨だったが、
最強の呪術師・五条悟によって、呪術高専に迎え入れられた。


そして、同級生の禪院真希・狗巻 棘・パンダと出会い、乙骨はある決意をする。


生きてていいって自信が欲しいんだ
僕は呪術高専で里香ちゃんの呪いを解きます


一方、乙骨たちの前にかつて一般人を大量虐殺し高専を追放された最悪の呪詛師・夏油 傑が現れる。


来たる12月24日 我々は百鬼夜行を行う


呪術師だけの楽園を標榜する夏油は、非術師を殲滅させんと、ついに新宿・京都に千の呪いを放ち――


果たして、乙骨は夏油を止められるのか、
そして、里香の解呪の行方は‥‥。


拡大上映ということで、地方の映画館ではあり得ないような回数上映していたので、上手く終電に間に合う時間に観ることに。この作品そんな人気だったんだな。
アニメは観たけど、まあそれなりかな…くらいだったので、期待値は普通くらい。客層は学生が多かったですね。割と男女問わずいたと思うので、若者には人気らしい。


序盤を観ながら思ったのは、割と丁寧に設定を説明するなあ、ということ。一応原作を知っている前提の映画だと思ってたけど、前日譚?だからというのもあるのかな。
全く作品に触れずにこれだけ観たとしても、十分楽しめる作りになっていました。狗巻とか説明ないと何を喋っているかすら理解できないしな。


幼馴染を目の前で亡くし、いじめられて自分の殻にこもる緒方恵美ボイスのウジウジ系主人公。…どう見てもシンジ君でした。だからこそキャスティングしたんだろうけど。
乙骨が実習を通して3人と打ち解けていく前半、夏油との戦いの後半、とペース配分も上手く、綺麗にまとまっているな、という印象でした。
ハッピーエンドのように見えるあの結末も、中盤にちゃんと伏線が張ってあったから違和感がなかったし、最後に「0」のダブルミーニングがタイトルロールで示されるのも上手い。
バトルシーンは流石のMAPPA、しかも劇場版というだけあって圧巻でしたね。こういうアクション系の映画は家で見るよりスクリーンなんだよな。


今回の敵である、夏油にしても、天才タイプにありがちなメリトクラシーというか選民思想をこじらせ系悪役で、それゆえに彼の方にも正義があるという。
才能があるだけでは社会ではやっていけないだろ、というオールドタイプの日本人的発想をしがちなので、こういう敵を見ると青さを感じるけど、呪詛師姉妹みたいなのに若者は共感しそう。


あと、終盤で東堂が高田ちゃんについて言及した時「まさか、出てくるのか!?」と一瞬期待したけど流石になかった。一瞬でもいいから出てくれたら良かったのにな。
京都校のみんなにも少しずつ見せ場があったので、初見でも十分楽しめるとはいえ、アニメ版を観ておいてよかったな、と思った瞬間でもありました。


総じて、もともとキリの良い1つのエピソードだったというのはあるにしても、個人的には『鬼滅の刃』の劇場版よりも映画単体としての完成度は高かったと思います。期待値以上。
百万回言われた感想だと思うけど、2021年は、上半期にシンエヴァ、年末にこの実質エヴァの呪術廻戦で、エヴァイヤーでしたね。「死んじゃダメだ!」で笑かすのやめろ。