適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

愛するということ

先週の人間ドックの結果が返ってきました。なんとか昨年度から数値が改善して、中の中レベルに戻って一安心。下半期サボってなければもっと結果良かったかも。
腹囲だけ7cmも減っててなにかの間違いかと思ったけど、確かに数年前に買ったズボンはかなり緩くなってるんだよな。体脂肪率は割と高いままなのに…。
血糖値がそこまで下がってなかったのは、過去数ヶ月分のものが反映されるということで堕落していた頃の分があるからかな。しばらく運動続けないと。

愛は、幸福に生きるための技術であり、学ぶことができる――「愛」という万人に切実なテーマに正面から挑んだ現代の古典。
フロム生誕120年を記念して刊行。読み継がれて60年の世界的ベストセラーに、30年ぶりに訳文に大幅に手を入れた改訳・新装版!


さて、映画で駄目なら本で学ぼう、ということでこれ。有名な世界的ベストセラーだけど、名前しか知らなかったな。
60年以上前に書かれただけあって現代にそぐわない内容もちらほらありますが、そこを差し引いても、十分に読む価値のある本でした。


人間は孤立を恐れ、孤立しないために様々な解決策を考え出してきた。その解決策の一つが、他者との融合、つまり「愛」である。
…前半部のこの主張には、思うところがありますね。自分のことは、孤独でいることに関してはあまり苦にならないタイプだ、と思っていて。
ただ、その結果「孤立」してしまうことは問題だよなあ、と。一人で生きる人は、家庭を持つ人と違う形で、社会との紐帯を持たなければならない。
社交的でない自分にとっては、案外、それって家庭を持つのと同じか、それ以上に難しいのではないだろうか。これからの社会システムの発展に期待することもできるけど。


愛は与えることで得られるものだ、という主張は、どちらかというと与えたがりな自分には受け入れやすい主張でしたが、自己愛の大切さも同時に説かれていて、耳が痛かった。
自分を愛することができない人は人を愛することが出来ないし、人間を愛することが出来ない人は一人を愛することもできない。分かるんだけど、実際には難しい…。
お互いに相手と自分のことしか見ない排他的な愛は利己主義が二倍になっただけだ、というのも面白い主張だし、理解もできたかな。


神の愛に関する章はやや読みづらいし、同性愛を否定していたり、適宜割り引いて読むところはあるにしろ、大筋では納得できたので(実践はまた別の話だけど)、読んでよかった。
利己主義的にならず、自分を愛しながら、相手に喜んで与えること。実行するのは簡単ではないけど、生活していく上で気に留めておく価値はあるかな。


さて、自分がこの記事を読み返す時のことを考えて、印象に残ったフレーズはメモしておきたいので、以下は自分用メモ。


・愛とは、何よりも与えることであり、もらうことではない (p41)
・愛とは、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけることである。(p47)
・ひとりの人をほんとうに愛するとは、すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛することである。(p77)
・もしある人が生産的に愛せるなら、その人は自分のことも愛している。他人しか愛せない人は、愛することがまったくできないのである。(p96)
・集中できるということは、ひとりきりでいられるということであり、ひとりでいられるようになるということは、人を愛せるようになるための必須条件のひとつである(p167)
・悪い仲間を避けることである。(中略)ゾンビのような人、つまり肉体は生きているが、魂は死んでいるような人も避けるべきだ。(p169)
・他人との関係において精神を集中させるということは、何よりもまず、相手の話を聞くということである。(p170)
・人を愛するためには、ある程度ナルシシズムから抜け出ていることが必要であるから、謙虚さと客観性と理性を育てなければならない。(p179)