適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

ナゴヤドームにいたのはアイドル・佐久間まゆなのか?声優・牧野由依なのか?

さて、今回ナゴヤドーム公演に参加した一番の目的である「デレマスというコンテンツが牧野さんに与えた影響と牧野さんの活躍具合が知りたい」という問題の自分なりの結論についてです。

以前からこのブログを読んでくださっている方にとっては今更ですが、自分は声優・牧野由依さんのファンで、改めて数えてみたら意識的に聴くようになって10年、コンサートを
聴きに行くようになってからかれこれ8年くらいでしょうか。とはいえ普通に好きな歌手を応援するくらいの感覚で、そんなに熱心なファンだとは自分からはとても言えないですけれど。


これも何度も繰り返しここで書いてきたことですけど、以前の牧野さんのライブは主に座って聴くコンサート方式でした。奇しくも今回の6th公演と同じ遊園地がモチーフである、4年前に
開催された「“Welcome to the Yuchhiyland〜牧野的夢中空間〜」でオルスタをやった時は、オルスタに適した曲が少ないからか普段やらないような曲を演奏したり、アレンジ変えたり、
キャラソンコーナーを設けたり…とまあ色々実験的な試みを行っていたんですよね。そしてこの次の月に開催されたのが2nd公演で、知る限りでは牧野さんのまゆ役としてのライブ初出演。


ここからオルスタライブや聴かせる曲特化のコンサートやカバー曲オンリーのライブ(これ本当に最高だったな)を経て、現在の「前半で弾き語り等の聴かせる従来の曲を披露し、後半で
激しいダンスやオルスタでも盛り上がるような曲をやる」という、ハイブリッドな形態に試行錯誤しながらワンマンライブは変遷を辿ってきたわけなんですけど、この間の過渡期に
ライブで牧野さんがよく仰っていたのが「最近色々な作品に出させてもらうようになって新しくファンになってくれる人が増えてきた。その人達にも喜んでもらえるようなライブに
していきたい」というもの。仰っている作品というのが『デレマス』や『プリパラ』であることは明白で、ワンマンライブをこれくらい変質させる力のある現場って、果たして
どんなものなんだろう?という興味はずっとあったんですよね。それが今回冒頭で書いた、6thに参加する動機に繋がっていく、というわけです。有香Pかつ牧野由依ファン。


そんな中、去年のワンマンライブ2日目で牧野さんが喉を潰してしまい、公演中に最後は全く声が出なくなってしまう、という「事件」がありました。当時観に行っていたんですが
その辛さたるや、まるで針のむしろに座らされているような感覚で、それでも懸命に歌い続ける牧野さんをただただ応援することしかできなかった。で、その声が出なくなった公演の
最後のMCで、涙ながらに牧野さんが「松嵜麗ちゃん、三宅麻理恵ちゃんに支えてもらって…」と語っておられたのを今でも昨日のことのように思い出すんですよね。
その時「牧野さんにとって、シンデレラでの出会いってそんなに大きいものだったのか…」と知らないなりに感じたんですけど、先日のDAY2、アンコールのおねシンでその3人が
全力疾走しているのを目の当たりにして、1年前のことを急に思い出しました。考えたら最年長組なんですよね…。今日も牧野さんはれいちゃまと一緒に行動されていたみたいだし…。


…とまあ、自分はこんな感じの文脈を踏まえて今回のライブに臨んだんですけど、1日目は最後のブロックまでは全体曲以外で出番がなかったし、ガルフロもラブデスも割と素直に
格好良くて、あれ、結構普段の牧野さんじゃん、って思ったんですよね。1日目はソロがなかったから2日目で聴けるの楽しみ~、くらいの軽い気持ちで1日目を終えました。


そして2日目。ツインテールの風が終わってからマイ・スイート・ハネムーンのイントロが流れて牧野さんが歌い出し、聴いていた自分は心臓を針で刺されたような衝撃を受けました。


(あれ、牧野さんの声が…出ていない…!?)


自分が考える牧野さんの歌の魅力というのは、まず甘く可愛らしい中音と、力強く伸びる美しい高音。天使のような歌声、って本気で書いてしまいますけど、本当にそう思ってますからね。
そして昨日は聴いていて明らかに高音の伸びがなく、コンディションの悪さがすぐ分かる状況。そもそも全員の曲以外ではMCときらりんロボのセリフしか出番なかったし、それくらいで
へばるような体力じゃないということはよく知っているだけに余計にですよね。去年あれだけのことがあって乗り越えてきたのに、とか、1日目は普通にこなして2日目でこれって、
あの悪夢の再来じゃないか、とか、パンフレットに「まゆちゃんに一番輝いてもらいたい」って書いてたのに…とか、色々な思いがこみ上げてきて頭の中がぐちゃぐちゃになってしまい、
思わず目を反らしてうずくまりたくなるような衝動に駆られました。「でもこのステージを見ないと絶対後悔する」と自分に言い聞かせて堪え、必死でステージを見ていて、ふと気付きました。


ステージ上に、佐久間まゆがいる。


あの時あの場にいたのは、声優・歌手である牧野由依ではなく、浮かれたラブソングを楽しげに歌う可愛いアイドル・佐久間まゆでした。少なくとも自分にはそう見えました。
去年、声が出ずに悔しそうな顔を滲ませながら必死に歌っていた牧野さんではなく、楽しそうに歌う佐久間まゆ。それで気付いたんですよね。あの場においては、歌の巧拙なんていうのは
些細な問題で、自分が演じるアイドルとして、プロデューサーさん達の期待に応え、楽しませるのが一番大事なのだと。そして、牧野さんはそれを立派にやり遂げているのだと。
去年の苦い思い出が再来したのではなく、あれを乗り越えたからこそ今のパフォーマンスができているのだと。実際、きらりんロボのテーマでもMCでも最高の一言でしたからね。


そこまで思い至った時に感極まってしまったので、このブロックは他の曲の印象が頭から飛んでいる、というわけです(
そして次のブロック、Love∞Destinyの牧野さんも辛そうでしたが、カメラに抜かれた時に髪が乱れながらも鬼気迫る迫力で歌っているのを見て、やっぱりこの人のプロ根性はすごいし
尊敬できるなあ…と改めて思いました。…からのalways。「いつもあなたは見つめていてくれたんだね」「信じていてくれたんだね」「出会えたことが宝物」「出会ってくれてありがとう」。
こんなの何も感じないやつがいたら最早人間じゃないじゃないですか( 重い歌詞だなあ、とか思いながらライブ前に聴いてましたが、いざ実際に生で聴いてみると重みで押し潰されそうでした。


と同時に、今年発売された牧野さんの復帰作であるアルバム『WILL』に入っている『song for you』のことを思い出していました。

あきらめない気持ち
持ち続ければずっと
笑顔に出会える
届けたい声 届けたい歌
届けたい人がいる
あなたへ

同アルバムの『それはきっとボクらしく生きる勇気』もそうですが、牧野さんが頭の下がるような努力と周りの人からの支えで復帰できたこと、そしてそれに対する感謝。
『WILL』に込められた想いが自分の中で『always』とシンクロしました。Pは感想で口を揃えて言ってましたが、「ファンでいさせてくれて、歌ってくれてありがとう」という心からの気持ち。
この辺の気持ちの整理が当日中は全くつかなかったので、打ち上げで牧野さんどうだった?って聞かれても「まゆがいましたね」としか答えられなかったのはこういう事情があったからなんです(


さて、また大事なのはこれからですよね。まずは本当にお疲れ様でした、という気持ちですけど、本当に体調が悪いなら静養してほしいですし、それからまた綺麗な歌声を届けてほしい。
佐久間まゆとしては出し切れたと思いますが、歌手・牧野由依としては不本意だったのではないかと思いますし、自分としても昨日初めて聴いた人が「牧野さんの生歌ってこんな感じなのか」と
思ってしまうのが悔しい。無論昨日のクオリティも決して低くはなかったですが、今の牧野さんは本当ならあの2倍、いや10倍は上手い。いちファンとしてはそれだけは主張したい(誰にだよ)


そして、次の牧野さんのイベントというと青ラボ(牧野さんが持っている冠番組)のイベントになるんでしょうか。ゲストはれいちゃまとまりえってぃ。…結局そういうことなんですよね。
今まで歌手・声優として応援してるんだから別にイベントまでは、とか思ってたんですけど、今回のライブを踏まえて、これも行こうかなあ、と少し思いました。チケットは多分すぐ取れるしな(

(追記)調べたらプリパラシリーズのイベントがありましたね。まあプリパラというかガァルマゲドンの曲って毛色違うしユニットだし負担的にはまだ今回よりは軽い…のかな?