適当な日常を綴る’

万年五月病患者が惰性で書き続けるブログ

東京暮色 ★★★★★★★☆☆☆

東京暮色

東京暮色

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video


何故かずっと「くれいろ」だと思っていました。なぜ急に訓読みしようと思ったのかは自分でもよく分からない。これが小津作品最後のモノクロ映画らしい。


今までに観た小津作品の中でも異質な作品でした。父親の笠智衆、その娘の原節子、叔母の杉村春子…とキャスティングはおなじみの面子なんですが、とにかく、全てにおいて「暗い」。
中心人物として描かれている明子は、悪い遊び仲間と交友するうち、そのうちの一人の子を身籠ってしまう。妊娠を知ると遊び仲間は疎遠になってしまい、中絶手術の費用を借りに叔母を訪ねる。
話を聞いているうち、明子は、自分は雀荘の女主人と父親との間の子供かもしれない、という事実を知って…。


…とまあ、とにかく救いのない話である上、最後まで観ても、誰も幸せにならない…どころか、明子は事故で亡くなってしまうし。
ストーリーだけでなく、画面も全体的に暗いんですよね。特に、先にカラー作品を観ていると、あのはっきりした赤色が印象深いだけに、一層陰鬱に見える。


監督が一貫して描き続けた、日本の上流階級の暖かな親子関係。その裏返しとして、情愛のない親子はこうなってしまう、という暗さを描いたんだろうか。なんにせよ、大分しんどい作品でした。