適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

100日間生きたワニ ★★★★★★★☆☆☆

弊社、旅行の費用を年に1万円補助してくれるというショボい福利厚生があるのですが、夏休みに行った分がいつまで経っても振り込まれない。
担当者に確認したら就職当時に登録した古い口座の方に振り込まれているらしく、不意に口座に1万円が増えました。まあ、今週末の交際費になるかな…。


桜が満開の3月、みんなで約束したお花見の場に、ワニの姿はない。
親友のネズミが心配してバイクで迎えに行く途中、満開の桜を撮影した写真を仲間たちに送るが、それを受け取ったワニのスマホは、画面が割れた状態で道に転がっていた。
100日前———入院中のネズミを見舞い、大好きな一発ギャグで笑わせるワニ。毎年みかんを送ってくれる母親との電話。バイト先のセンパイとの淡い恋。仲間と行くラーメン屋。
大好きなゲーム、バスケ、映画…。ワニの毎日は平凡でありふれたものだった。お花見から100日後——桜の木には緑が茂り、あの時舞い落ちていた花びらは雨に変わっていた。
仲間たちはそれぞれワニとの思い出と向き合えず、お互いに連絡を取ることも減っていた。変わってしまった日常、続いていく毎日。これは、誰にでも起こりうる物語。


アマプラを観ていたら追加作品のところで見かけたので興味本位で。なんかステマがどうとかでめっちゃ炎上していたのが懐かしいですね。何年前でしたっけ?
原作…というかTwitter連載の漫画は、リツイートとかで流れてきた分だけは読んだ、くらいだったので全部を把握しているわけではなく。死因とかは知ってますが。


構成としては、100日目(お花見と事故)→100日前(死ぬまでのワニの話)→100日後(ワニが死んでからの話)という3パート。
中盤、つまりワニが死ぬまでの話が多分原作で、後日談がオリジナルなのかな?たまに見覚えあるシーンがあったので多分そうでしょう。
…で、この原作パートが割と虚無。現代の若者らしい軽薄で無意味な会話と日常をただ観せられる。会話の間もやたら長いし、なかなか厳しかった。


ただ、ワニが死んで、みんなが喪失感から塞ぎ込んでいるところからは持ち直してきましたね。オリジナルキャラ?のカエルがウザすぎて辟易しましたが。
前半で他愛のない日常を描写してから、その喪失を描くことで、日常の愛おしさを強調している、ということでしょうか。多分、原作の意図もそういう方向なんでしょう。
友人が突然死んで、しばらくショックだけど、時が経つにつれて日常に戻っていく。自分も経験したことがあるので分かるなあ。ネズミに注目して観たら分かりやすいのかな。


ふと思ったんですが、主人公が死ぬ前の話を描いて、死んだ後を描く…って、黒澤映画の名作『生きる』と似てないですか!?なんかタイトルもちょっと似てるし。
…とか書いてたらファンに殴られそうなのですが、かなり希釈されているとはいえ、『生きる』とエッセンスは通じるものがあるかも。60分だし、無料で観るならまあ…。