適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

少年 ★★★★★★★★★☆

例によって全く観ていなかったのですが、「M-1の決勝でオタクを揶揄したネタがあった」という話題を見て、公式の配信動画を観てみたらめっちゃ笑ってしまった。
今は色々と配慮しないといけないのは分かるけど、不謹慎ネタとか下ネタが面白いのは否めないよなー。自分はプリキュア・プリマジ・ミュークル顔だけどガールズ戦士は観てないからセーフ。

当たり屋をしながら全国を縦断する家族を、少年の清冽な目を通して描く。高知市。四人家族の姿がある。
父は傷痍軍人、母は後妻、弟のチビ、少年の家族の"仕事"は走っている車にわざと当たり、示談金を得る当たり屋だった。家族は"仕事"を続けながら北九州から北海道へ旅を続ける...。


さて、今日は大島渚監督作品。当たり屋家族のロードムービー映画。社会派的色彩は相変わらず強いけど、比較的現代にも通底するテーマだったので観やすかったです。
当たり屋を続けるうちに、後妻と主人公の間に奇妙な家族愛が育まれていく様子が面白かったです。『万引き家族』にかなり近しいものを感じたなあ。
あと、この手のロードムービーは、当時の日本全国の様子が垣間見えるのが楽しいですね。日本海側を汽車で移動するの楽しそう。少年からしたら何も楽しくないわけだけど。


主役の子、養護施設にいたところを監督が見出して、今作限りの出演だったとか。あの表情は演技だけではなく、実体験も含んだものだったんだろうな。
終盤の雪原のシーンは心が痛かったですね。やっぱり、フィクションでも子供が悲しい思いをするのを観るのはキツいよなあ。