適当な日常を綴る’

明朗・潑溂・無邪気なブログ

冷たい校舎の時は止まる

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。
凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。


ようやくデビュー作。かなり長かったので、旅行中の移動時間とか声優イベントの待ち時間を使って読みました。
校舎で時間が止まるという超常現象をみんながあっさり受け入れる辺り、最近の異世界転生作品みたいな順応力の高さ。ホラーテイストでちょっと怖かった。
自殺者が誰なのか?の謎については、そいつかよ!という…。まあ、候補を絞ろうとする時点でミスリードではあったんだけども。
名前トリックは、流石にこれだけ何作も辻村作品を読んでたら気付きましたね。というか、デビュー作からこのトリック使ってたんだな、と思いました。


高校生が抱える悩みを8人分描くのはすごいと思うけど、単純に長い。面白かったけど、平等に8人を掘り下げようとするとこうなるんだろうな。塩梅が難しい。
「ひまわり」の辺りがやたら長くて一旦読むのを中断してしまったけど、こういう一見関係なさそうなエピソードが重要になってくるのも辻村ワールドあるある。
しかし、深月はいくらなんでも精神不安定すぎやしないだろうか。精神不安定な高校生女子ってこのレベルの子もいるのかな。当時全く関わりのない人生だったから判断つかない。

辻村深月の小説
2007年に漫画化
ヒロインの名は「辻村深月
学園ミステリー


『冷たい校舎の時は止まる』(★4)


なぜかメフィスト賞じゃなくて漫画化がヒントになっている。調べたら『四月は君の嘘』とか『さよなら私のクラマー』の人で驚き。「新川直司が漫画化」の方がいいのでは?