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話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選

ルール
・2020年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。


10選の記事を書くのは6年目かな。昨年分で新米小僧さんによる集計は最後、という話だったのですが、あくまでも集計は副次的なものだと思うので、気にせず今年も書いていきます。
大体放送順に並べているつもりですが、観ている媒体がバラバラなので多少の前後はあるかもしれません。同一クールで同じタイミングにピークが来る作品があると時期が重なりがち。

1.『アイカツオンパレード!』 第22話 全員集合!オンパレード!

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©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO


アイカツオンパレード!』という作品について言えば、正直、放送前も放送直後も、自分の中でどう整理をつけたものか分からない、という状態が続いていました。
過去シリーズのキャラクターが登場するクロスオーバー作品は、1回限りならともかく、恒常的に出るとなると、余程上手い脚本でもない限り、「ただ出しただけ」に終わってしまう。
そして、実際に前半クールは自分の中ではそういう評価でした。過去のキャラが出てくるのは嬉しいけど、後ろ向きで老害的な楽しみ方なのでは、焼畑農業なのでは、という疑念は拭えず。

後半クールになってから、少しずつ主人公・らきの成長が見えたり、上手くクロスオーバーしたりしている回が増えてきて、この回はお手本のようなオールスター回だったので選びました。
先輩達の力を借りてコラボステージを企画するらきに対し、忙しい先輩の好意に甘えるな、と厳しく諭す美月。反省して、らき自らの手でステージを準備し、そこで歌う先輩アイドルたち。
らきの成長と、シリーズ屈指の名曲、豪華なオールスター構成を両立したエピソードを観て、自分が観たかったのはこういうクロスオーバーだったんだな、と再認識しました。
今作は、シリーズに通底するテーマである(と思っている)「次世代へのバトン」についても、らきへ、そして更にその先の世代へ、という締め方をしていたのもポイント高かったですね。

2.『キラッとプリ☆チャン』 第100話 お願い、ダイヤモンドコーデ! 届け、私たちの思い!

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© T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PCH2製作委員会


kaitopoketto.hatenablog.com


放送された当時にも感想を書いたし、プリチャンからはこれかなあ。3シーズン目にもいくつか印象深いエピソードはあるけど、1シリーズから1話なので仕方ない。
虹ノ咲さんの「一緒にプリチャンをしてきたからだいあは友達」という言葉が(本当にそうなのか?という疑念は残るけど)最終的に黒だいあを救った。
大切なのは、言葉の意味そのものではなく、相手への思いやりや信頼、誠意なのかもしれない。実際の人間関係も、案外そんなもんだよなあ、と妙に納得した覚えがあります。
しかし、シーズン2を名作足らしめた影の主人公である虹ノ咲さんが、まさかシーズン3に全く登場しないとは…。でも先日のウィンターライブ配信で久しぶりに歌を聴けて嬉しかった。

3.『僕のヒーローアカデミア』 第86話 垂れ流せ!文化祭!

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© 堀越耕平集英社僕のヒーローアカデミア製作委員会


アツい能力バトルと学園モノのハイブリッドに、ハイレベルな作画。不順な動機で観始めたけど2020年にドハマリした『ヒロアカ』シリーズ。
今年の放送分にも、ジェントル・クリミナルとのバトルやエンデヴァーが奮戦する最終回等、見所は多かったのですが、やはりこのクールから1話選ぶなら文化祭でしょう。
なんといっても、この「よろしくお願いしまーす!」なんですよね。4期になって今更ですけど、耳郎ちゃん可愛すぎませんか?『Hero too』もとても良かったし。
壊理ちゃんも笑顔になったし、ラブラバとジェントルの物語にも一区切りついたし、86話が実質最終回みたいなところありましたよね。来年放送の5期にも期待しています。

4.『フルーツバスケット 2nd season』 第3話 お着替えしましょうか・・・・・♥

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©高屋奈月白泉社フルーツバスケット製作委員会


親愛の情を相手に伝えるのって、難しいことだと思っていて。年の離れた弟・由希を想う気持ちを、おどけて伝えることしかできない不器用な綾女は、とても好きなキャラクターなんですよね。
綾女が由希との関係に執着するのも、少年時代、幼い彼の自由を犠牲にして奔放に生活していた負い目があるから、というエピソードも挿入され、2人が対話して関係改善への一歩を踏み出す。
透という存在の強さゆえに、透によって救われる、というパターンのエピソードが食傷気味だったのですが、綾女と由希は、相性の悪さを自覚しながら、お互いが歩み寄ろうとしている。
そういう関係性がとても尊いと感じたので、2期で1番印象深いエピソードです。原作がそうだから仕方ないとはいえ、2期は全体的に重くて観るのがしんどかったなあ…。

5.『かぐや様は告らせたい?』 第11話 「そして石上優は目を閉じた(3)」「白銀御行と石上優」「大友京子は気づかない」

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©赤坂アカ集英社かぐや様は告らせたい製作委員会


すれ違いをくどいまでにフィーチャーしたラブコメであるところの『かぐや様』。しかし伝わらない想いというのは、決して恋愛感情だけではない。
理解してもらうことを諦めた石上を救った、「真意が伝わっている」生徒会の面々。そして石上が心を開いた瞬間、今までモブのように描かれていた応援団員の顔が映る演出も白眉。
更には、大友京子のように「気づかない」ことが最善なこともある。…と、1話の中でこれだけメインテーマの変奏バリエーションを観せられると、もう感心するしかなかったですね。

6.『日本沈没2020』 第2話 トウキョーサヨウナラ

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© “JAPAN SINKS : 2020”Project Partners


1話観た次点では、日本にこれから先起こるであろう大災害をリアルに描いた作品…なのかと思っていたんですよね。
2話も、このサバイバル能力に長けたお父さんがイノシシを捕まえて調理し、山道も先導し…と順調に進んでいく。…ラストシーンまでは
観た時はリアルに「…は?」って声が出てしまった。これ以降も全話強烈なのですが、2話の最後辺りからこのアニメの本性が現れてきたので、1話選ぶならこれかなあ、と。

Youtuber、謎の超能力者、怪しいカタコトの外人、大麻、ヤク中ジジイ、ラップバトル、襲い来るサメ…等々、一瞬目を離したら次の瞬間何が起こるか分からないほどの無軌道さ。
間違いなく「迷作」の部類ですが、強烈に印象に残ることだけは間違いないので、Netflixに加入しているなら一度は観てみても…いや、安易に勧めるべきではないな。

7.『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』 第4話 200マイルの向こう

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©2020 島田フミカネKADOKAWA/第501統合戦闘航空団


「続きだし観るか…」と半分惰性で観始めたところ、どのエピソードも毎週面白く、いつの間にか秋クールの楽しみの1つになっていたストライクウィッチーズ
5話、9話、そしていつものドタバタ回の7話…と選びたい話数が多くて迷いましたが、もう好きなキャラクターで選ぶのが一番だろう、ということで4話をチョイス。
自分を故郷の田舎から連れ出してくれ、501の皆と出会わせてくれた大切な愛機が壊れるのも厭わず、ルッキーニの危機を救ったシャーリーが男前すぎる。
そしてラストカット、大破して海の底に沈んだ速度計が、人知れず200マイルを超えていたところも良かったなー。本筋には全然関係なかったですけど…。

8.『ミュークルドリーミー』 第28話 まいらマイラブ♡

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©2017,2020 SANRIO CO.,LTD. ミュークルドリーミー製作委員会・テレビ東京


…正直、このエピソードの魅力を言語化できる自信がないのですが、亡くなった母親を偲ぶ、という、普通ならウェットになりそうなエピソードを、あくまで日常の延長として描いている。
それは2クールに渡って醸成されてきた作風があったからこそ、また女児向けアニメのラインを守っているからこそ出来たことで、とても尊い、奇跡のようなエピソードだと思います。
テーマの「夢」を上手く使い、しかも、まいらというキャラクターが幸せな夢に逃げる、みたいなありがちな流れにもしなかった。そういうキャラクターではないからですよね。
今まではいつも明るいまいらを何気なく観ていたけど、このエピソードを観てからは、あの笑顔の裏に色々な思いがあったのでは…と思ってしまったりして。
そして、言葉で語ることなく、ラストで幸せな夢を見ながら眠るまいらの目の端に浮かぶ涙だけを描写する。本当に末恐ろしいアニメ。…でも、たまに狂ってるところも好きです。

9.『アクダマドライブ』 第6話 BROTHER

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© ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会


毎年、この企画では所謂「エモい」エピソードを羅列しがちなのですが、このエピソードはアクションシーンに見入ってしまい、印象に残ったので選びました。
特に後半パート、雨が降りしきる中での戦闘シーンが圧巻。このアニメが観たいがために3ヶ月FODのプレミアムプランに加入したけど、その価値があるアニメで良かったです。
最終話とかもそうでしたけど、このエピソードも、エンディングクレジットの順番を変えて、一番最初を喧嘩屋と師匠にするのがズルいですよね。オタクがみんな好きなやつ。

10.『体操ザムライ』 第6話 親子ザムライ

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©「体操ザムライ」製作委員会


灯台下暗しとはよく言ったもので、人間、身近なもののことほど、客観的に見ることができなくなってしまう。
自分が見えていなかった主人公・城太郎が、ようやく体操と向き合えるようになったタイミングで発生した、いつもサポートしてくれる娘の玲との間に起こったすれ違いを描いた6話。
父も娘を大切に想っているし、娘も父を応援したいけど、お互いを想うからこそ、伝えられないこともある。5話までの積み重ねがあったからこその、感動的なエピソードだった。

次点(入れるか迷ったエピソード)

・『ソマリと森の神様』 第6話 息の根はる花は鳥を仰ぐ
・『映像研には手を出すな!』 第8話 大芝浜祭!
・『波よ聞いてくれ』 第12話 あなたに届けたい
・『かくしごと』 第12話 ひめごと
・『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』 第8話 しずく、モノクローム

総括

冬クールが3作、春クールが2作、夏クールが1作、秋クールが4作。冬は結局最終回っぽいエピソードが強かったので、それを除けば秋に若干偏ったかな?という感じ。
まあ、今年は夏にSwitchのやりすぎでアニメをあまり観ていなかった、という事情もあるのですが。親に怒られるまで一日中ゲームをしていた子供の頃から何も成長していない…。
そして毎年書いてますが、クールを通して面白いけど、1話を選ぶのが難しいタイプの作品もあるので難しい。例えば今期だと『ひぐらし』『無能なナナ』辺りはそんな感じ。
何にせよ、これで今年のブログ更新の山は超えたので、一安心といったところ。皆様におかれましても、お体に気をつけて、良い年末をお過ごしください。